出産後、自宅に帰り、さて育児!となった時、やはり頼りになるのは育児書です。
では早産で生まれた場合、誕生日からの月齢と、出産予定日からの月齢のどちらを参考にすればいいのでしょうか。
Q:早産の子はどの月齢の発達を参考にすればいい?
生後2ヶ月の娘は出産予定日の2ヶ月前に生まれ、産後は約8週間NICUに入っていました。現在は2ヶ月ですが、育児情報は何ヶ月のものを参考にすればいいのでしょうか?
成長には個人差があり、目安として情報を利用したいと思っていますが、誕生日からの月齢と、出産予定日からの月齢のどちらを参考にしたよいのか、迷ってしまいます。
A:誕生日を2つ持っていると考えてください
早産のお子さんは、誕生日を2つ持っていると考えてください。一つは「歴月齢」で、生年月日から数える月齢です。もう一つは、出産予定日から数える「修正月齢」です。早産のお子さんの発育発達の目安は、後者の修正月齢で考えてください。
質問の赤ちゃんは、出産予定日から2ヶ月早く誕生されたのですね。ここでは、出産予定日を7月13日とした場合、5月18日に在胎32週0日で出生したと仮定しましょう。この場合、例えば7月28日に健診を受けたとすると、歴月齢では2ヶ月10日ですが、修正月齢ではまだ日齢15日となります。体重、身長の発育や離乳食の進め方、運動発達や知的発達などは、この修正月齢で考えてください。一方、暦月齢で考えるのは、予防接種です。
この修正月齢をいつまで使うかの明確な定義はありませんが、一般的には1,500g未満で生まれた極低出生体重児は、2~3歳くらいまで修正月齢を使います。32週生まれですとそれより短く、1~2歳くらいまで使われることになるでしょう。(回答/三石知左子先生)