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お家でもできる! 現役保育士さんが教える感染症対策【お部屋編】

保育士の中田馨さんが、保育園での感染症対策について教えてくれました。マスクの正しい着用方法、手洗い・うがい、消毒の方法などを詳しく解説!

手洗いをする親子のイメージ

 

こんにちは、保育士の中田馨です。コロナ禍の中、皆さんご家庭でさまざまな感染症対策をしていることだと思います。今回は、保育園でしている感染症対策をご紹介します。家庭でもぜひ取り入れてみてくださいね。

 

乳幼児のコロナ罹患の割合は低い

私の保育園でも、昨年から今まで以上の感染症対策をさまざまな場面で行っています。全国保育園保健師看護師連絡会の『保育現場のための新型コロナウイルス感染症対応ガイドブック 第2版(2020.10)』によると、18歳以下の子どもの感染の割合は全体の1.7%。そのうち1歳以下は15%、1~4歳は11%と、乳幼児の罹患の割合は低いとされています。

 

とはいえ、やはり多くの子どもや大人と毎日接する機会が多い保育園では、日々の感染症対策は大切にしています。

 

大人は常にマスクを着用

職員は常にマスクを着用して、子どもたちと過ごしています。私の保育園は、0~2歳児が対象ですので、子どもはマスクをつけていません。ご存知の方も多いかと思いますが、厚生労働省は2歳以下の着用は窒息や熱中症のリスクがあるので推奨しておらず、2歳以上も大人が子どもの体調に十分注意を行うよう喚起しています。だからこそ、私たち大人が十分に気を付けて子どもと接することが大切なのです。マスクは、鼻と口、顎まできちんと覆うことが基本。衛生的に使用するためにも、適時交換することも大切です。

 

マスクをしていると、顔の半分以上が覆われ、私たち大人の表情が子どもに分かりづらいのがとても切ないところ。それでも、子どもたちは保育士の顔を見て満面の笑みで笑ってくれます。ですので、私たちもいつも以上に目で表情を作ったり、ジェスチャーを大きくしたり、こちらの気持ちが子どもに伝わるようにしています。

 

おうちの中でマスクをしていることはあまりないかもしれませんが、外出した際など、ママがマスクをしているときには意識的に目で語ったりしてみてくださいね!

 

手洗い&うがいは基本

手洗いとうがいは感染症対策の基本ですね。大人も子どもも外から帰ってきたとき、食事の前後、トイレの後など生活の節目節目には、石けんを使った手洗いとうがいはこれまで通りに取り入れています。他にも、子どものよだれや鼻水をふいた(触れた)とき、おむつ替えの後なども手洗いが必要です。

 

手洗いは流水で30秒。必要に応じてアルコールで手指消毒をします。保育園では、手洗いとうがいをしたあとに、ペーパータオルで手を拭き、タオルを共有しないようにしています。また、次亜塩素酸ナトリウムの薄め液を洗面所全体に流しかけています。この薄め液は朝作ってペットボトルに入れて1日で使い切ります。

 

おもちゃの選別と消毒

保育園の場合、1つのおもちゃをさまざまな子どもが触ります。布製のおもちゃはなるべく控え、できるだけ洗いやすいタイプのおもちゃを用意するようにしています。

 

午前に使ったおもちゃは、子どもが寝ている間に洗浄と消毒をします。午後に使ったおもちゃは夕方に洗浄と消毒しています。特に乳児はおもちゃをしゃぶりますよね。しゃぶる遊びは成長においてぜひしてほしい遊びなので止める必要はありませんが、遊び終わったら、おもちゃはその都度、洗浄と消毒をするようにしています。

 

家庭では、保育園のような人数の子どもがいるわけではありませんので、気づいたときに布で拭いたり、洗浄したりしてみてくださいね。

 

消毒方法

「消毒」と言っても、さまざまな商品があり「一体どれを使えばいいんだろう」と迷いますよね。基本的には、ご家庭で選ばれたものを使えばいいと思います。保育園で使用しているものを参考としてご紹介します。

 

アルコール消毒

手指の消毒にはアルコール消毒を使用しています。アルコールは製品濃度70%以上のものを使います。

 

次亜塩素酸ナトリウムの薄め液

手すり、ドアノブ、ベビーゲート、床、おもちゃ、食器類などの消毒には次亜塩素酸ナトリウムを使っています。次亜塩素酸ナトリウムの薄め液は消毒の効果がありますが、使い方を間違えると効果がなくなるだけでなく、思わぬ事故につながりますので、十分に注意して使用しましょう。

 

・光を当てない(保育園では黒い袋に入れて保存しています)
・誤飲しないよう注意する
子どもが手の届かないところに置く、大人が見て「次亜塩素酸ナトリウム」と分かるようにしておく。
・用途によって、使用表記に従い薄め液を作る
・手指の消毒には使わない
・換気して使用する

 

使用に関しては、商品の表示をよく読んで正しく使用しましょう。

 

上記以外にも、子どもの機嫌や顔色の観察すること、毎日3回決まった時間に検温をするなどもしています。

 

どの保育園でも「新型コロナウイルスで感染症対策をしてきたからか、昨年から感染症が全くない」と言う話を聞きます。私の保育園でも、子どもも職員も風邪をあまり引くことなく元気に過ごしています。普段のちょっとした心がけが、新型コロナウイルス以外の感染症対策にも大いに役立っているのでしょうね。

 

<参考>

全国保育園保健師看護師連絡会の『保育現場のための新型コロナウイルス感染症対応ガイドブック 第2版(2020.10)』

 

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    この記事の著者
    著者プロファイル

    保育士中田馨
    一般社団法人 離乳食インストラクター協会 代表理事 中田家庭保育所施設長

    0~2歳対象の家庭保育所で低年齢児を20年以上保育する。息子が食べないことがきっかけで離乳食に興味を持ち、離乳食インストラクター協会を設立。現在は、保育士のやわらかい目線での離乳食の進め方、和の離乳食の作り方の講座で、ママから保育士、栄養士まで幅広く指導。離乳食インストラクターの養成をしている。「中田馨 和の離乳食レシピ blog」では3000以上の離乳食レシピを掲載中。『いっぺんに作る 赤ちゃんと大人のごはん』(誠文堂新光社)も発売中!

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