体験談&マンガ投稿コンテスト開催中!
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※作品の募集は締め切りました。
※現在連載中のイラストレーター等にも任意でご応募いただいています。
1人目は妊娠38週のときに通常分娩、2人目は逆子で破水したため、妊娠37週で緊急帝王切開でした。3人目は妊娠が判明してから順調に成長していたので、このまま問題なく産めると思っていました。ですが、想像以上に大変な出産となったのです。
前置胎盤との診断を受ける
妊娠15週のとき、かかりつけの産婦人科で「前置胎盤の可能性があります。こちらでは分娩ができないので、総合病院に紹介状を書きます」と言われました。前置胎盤にどういうリスクがあるのかわからないまま、妊娠18週のときに総合病院を受診することになりました。
ドキドキしながら診察を受けると、やはり前置胎盤との診断。胎盤は通常、上のほうにあるそうなのですが、私の胎盤は下のほうにあるとのことでした。先生からは「週数が経つにつれて上に上がる可能性もあるよ」と説明されたので、「きっと大丈夫!」と信じて過ごしていました。
切迫早産で入院!つらい入院生活
妊娠20週で受けた診察のときのこと。「少しおなかが張っている感じがするのでNSTをしましょう」と言われ受けてみると、結構な張りがありました。すると、「前置胎盤のリスクもあり、切迫早産なので緊急入院です」と言い渡され、急きょ入院! 上の子2人ともいきなり離ればなれに……。
妊娠20週から27週までは大部屋で過ごしましたが、切迫早産なので、張り止めの点滴を24時間、3日ごとに針の差替えで、私の精神はボロボロ。週に1度の子どもたちとの面会が唯一の楽しみでした。
妊娠28週からはMFICU(母体・胎児集中治療管理室)へ移動になりました。MFICUは完全個室で面会も夫のみ。子どもたちとの面会には許可が必要になりました。移動した翌日に、担当医から全前置胎盤のリスクについて、
・全前置胎盤は、胎盤が下にあり赤ちゃんの通り道が完全に塞がっているため、確実に帝王切開になる
・いつ出血が起きてもおかしくなく、妊娠30~35週に出産する人が多い。低出生体重児になるので赤ちゃんはNICUに入院になる
・ほとんどが出血多量になるので、輸血が必要になることがある。そのため自己血を貯血しておく必要がある。まれに出血が止まらず子宮全摘出になる
という説明を受けました。
出産後意識を失いICUへ
妊娠30週2日の早朝に尿意があり、トイレに行くと出血! 出血が止まらずナースコールを押すと、すぐに看護師さんがきてくれました。診察したときには出血は止まっていましたが、当直の先生の判断により緊急帝王切開が決まりました。すぐに夫へ電話。上の子を学校に送ってから病院に駆けつけてくれました。
手術開始から数十分後……。1,502gと小さい体ですが、元気な声で泣く男の子が生まれました。しかし、あまり顔を見ることもできないまま、息子はすぐにNICUへ。そのあと私の処置がおこなわれたのですが、処置の途中で私は意識がなくなりました。
目が覚めたのは次の日のお昼。私は呼吸器をしてICUにいました。ICUから産科病棟に移動し、先生から説明がありました。
「まずはご出産おめでとうございます。今回の出産で出血が止まらず意識が遠のき、そのあとに輸血をおこないました。それでも出血が止まらなかったため子宮全摘出をおこない、再度輸血しました」。
そのとき私はようやく、全前置胎盤がどれほど大変なものかを思い知らされました。1,502gで生まれたわが子もNICUで2カ月過ごし、無事退院しました。今では元気に走り回っています。
妊娠・出産は本当に人それぞれ。無事に生まれるのは当たり前のことではないのだと実感した出来事でした。
※本記事の内容は、必ずしもすべての状況にあてはまるとは限りません。必要に応じて医師や専門家に相談するなど、ご自身の責任と判断によって適切なご対応をお願いいたします。
監修/助産師REIKO
著者:M
8歳、3歳、1歳の三児の母。仕事、育児と忙しい毎日ですが楽しんでます。