おなかにいる弟にひたすら話しかける兄
次男を妊娠したのは、長男が2歳8カ月のとき。妊娠しているときから長男はずっとおなかに話しかけてくれていました。ときには「いないいないばあ」をしたり、歌を歌ったりしてくれることも。長男は、弟が生まれてくるのを本当に楽しみにしていました。
兄弟で仲良くしてほしいと私は思っていたので、長男には「赤ちゃんはお兄ちゃんが大好きだから、早く会いたいって言っているよ」と毎日のように伝えていました。そして次男を出産したのは長男が3歳5カ月、幼稚園に入園したばかりのころです。
弟が泣いたらすぐに変顔をする兄
長男はもともとお茶目なところがあり、変顔をしたりわざとボケたりして、人を笑わせることが大好き。そんな性格もあり、次男が泣いたらすぐに駆け寄って変顔をしてくれました。それで次男が泣き止むわけではありませんでしたが、そんな長男の姿に私はとても温かい気持ちになったのを今でも覚えています。
また、次男が生後6カ月になるころには、長男が離乳食を食べさせたり、おむつを替えてくれたりすることも。とにかく弟のお世話が大好きな兄へと成長してくれました。
どこへ行くにも手を繋ぐ2人
次男が1歳になって歩き始めたころ、散歩やお出かけのときには、常に長男と手を繋いで歩くように。次男はまだ言葉を話せないものの、自ら兄に手を差し伸べることが多くなりました。
それに応えてもらえないときは、兄が手を繋いでくれるまで泣き続けることも。長男もそんな弟を見て、「仕方がないなあ」と言いつつうれしそうに手を繋いであげていました。そんな姿を見るたびに、私は息子たちに「2人は大好き同士なんだね」と伝えるようにしてきました。
常にお互いを想うようになり……
長男は4歳のときから体操教室に通っているのですが、そこでは通うたびにスタンプを押してもらい、30個貯まるとちょっとしたおもちゃがもらえるという決まりがありました。スタンプを30個貯めるには約半年間かかるのですが、実際にスタンプが貯まったとき、長男が選んだおもちゃは次男が喜ぶようなおもちゃだったのです。
反対に、次男と散歩へ行くと、どんぐりや大きな落ち葉を見つけては「にーに(兄)にあげる!」とたくさん持ち帰って、幼稚園から帰宅した長男に、うれしそうに渡していました。
息子たちは現在小学生と幼稚園児でお互いの環境は違いますが、相変わらずお互いのことが大好きです。長男は、学校の図書室で幼児向けの絵本を借りてきたり、次男は幼稚園で兄の好きな虫を捕まえてきたり。ひとりっ子みたいになるのかなと思いましたが、実際にはまったくそんなこともなく息子たちは兄弟愛に溢れています。
著者:森井さやか/女性・主婦。小学生と幼稚園児の男児2人、0歳の女児を子育て中。育児の経験やアパレル販売員をしていた経験を生かして、子育て体験談やファッション記事を執筆している。
作画:みいの
※ベビーカレンダーが独自に実施したアンケートで集めた読者様の体験談をもとに記事化しています