保護床が「ホッツ床」から「シーネ」に!
生まれてすぐに作ったホッツ床(※1)から2年、口蓋裂部分を保護する閉鎖床も
ずいぶんと素材も大きさも形も変わりました。
今回から使うこの保護床、口蓋裂手術後の出血や創部を保護するだけではありません。
(※1)ホッツ床(しょう):口の中の型を取って作るプラスチック製のプレート。上あごの口蓋裂部分を覆うことで、哺乳を助けたり、舌の機能を正常化することができる。
これから始まる本格的な言語訓練をする際に発音や発声の補助としても、大事な役割を担います。
手のひらに収まるこの小さな装具が、娘のこれからの治療にそんなに大きく影響すると聞いてとてもビックリしました。
しかしこの閉鎖床、つけるにあたって最も重要な問題があります。それは……。
特に硬口蓋部分の塞がっていない穴の部分など食べかすが残りやすく、口内環境が悪くなってしまい虫歯ができやすくなるとのこと。
医師からは、食事をしたあとは必ず保護床を取り外して洗浄し、今後は今まで以上に口腔内の清潔を保つように言われました。
この大事な役割を多くもつ保護床、初めて作ったホッツはあんなに口に入れつづけるのを嫌がっていたので娘がちゃんとつけてくれるかが心配でしたが……。
娘も2歳になり、保護床をつけることで口の中の調子がよいと感じているのか、赤ちゃんのころとは違い積極的につけてくれました。
最初のホッツ床に比べると、だいぶ小さく薄くなった新しい保護床は、頻繁に取ったり外したりするので、そのたびに創部に触れそうになりつけるのが怖かったです。
また、娘の言語や矯正にもいろいろと影響すると聞いたので、保護床の管理とケアは今まで以上に気を付けなければと感じました。
2013年生まれの長女くぴこは「口唇口蓋裂」ちゃん! この記事が、口唇口蓋裂についての理解につながり、ひとりでも多くの親御さんの励みになりますように。
※本記事の内容は、必ずしもすべての状況にあてはまるとは限りません。必要に応じて医師や専門家に相談するなど、ご自身の責任と判断によって適切なご対応をお願いいたします。
監修/助産師REIKO