楽しみに迎えた生後1カ月健診
2,930gで生まれた第4子の娘は、成長も順調そのもの。よく飲んでよく眠り、大きな声で泣く元気いっぱいの赤ちゃんで、毎日少しずつ重くなってきているのを感じて1カ月健診を心待ちに過ごしていました。
そして、ようやく健診日。娘の順番がきて身長、体重などが測定されていよいよ先生の診察です。「何か気になっていることはないですか?」と聞かれ「何もありません」と自信満々に答えました。ところが……先生が聴診器をあてている時間がやけに長いのです。
思いもよらぬ指摘
先生はしばらく聴診器を当てて胸の音を丹念に聞いている様子でした。そして、「赤ちゃんの胸の音ですが、少しだけ雑音を感じます。詳しく調べたいので後日、超音波検査をしましょう」と言われたのです。1週間後に超音波の予約をし、不安な日々が始まりました。
検査の日、先生は診察室を真っ暗にしてじっくりと娘の胸に超音波を当てていました。タイミングが良くて娘はうとうとと眠ってくれていたので、スムーズに検査は終了。結果は「卵円孔開存(らんえんこうかいぞん)」の疑いと「両側末梢性肺動脈狭窄」の疑いとのことで、しばらくの間1カ月に1度の超音波検査で経過観察することになったのです。
その後の診断は…
先生からは「成長すると開存は塞がる可能性があります。また、肺動脈部分の狭窄も成長すると消える子も多くいますので、焦らずゆっくりと経過を見ていきましょう。そして、変化がない場合は手術が可能ですので安心してください」を説明を受けました。
先生の丁寧で真摯な対応のおかげで、娘の心雑音を見つけてもらえたのだし、この先どんなことがあっても私自身は取り乱さず、娘を大切に育てていこうと決意したのです。
淡々と過ごした経過観察
娘はその後家で様子を見ながらも、いたって普通の感覚で育ててきました。次の健診日が約1カ月後の生後78日目にあり、超音波検査を受けた結果、なんと「卵円孔開存」と「両側末梢性肺動脈狭窄」はなくなっていました。
先生は「胸の雑音は消えていますし、開存していたところには壁ができていますよ。狭窄していたところは広がって、血液の流れる量が多くなっています。ここまで治っていれば経過観察は終了です」と説明され、成長とともに自然になくなったのです。
娘の心雑音が消えていて、心から安堵しました。娘はその後、すくすくと育ち食べることの大好きな年中児に成長。経過観察は終わったものの、先生の丁寧な対応が気に入ってしまい、今でもかかりつけ医として診察してもらっています。
※本記事の内容は、必ずしもすべての状況にあてはまるとは限りません。必要に応じて医師や専門家に相談するなど、ご自身の責任と判断によって適切なご対応をお願いいたします。
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監修/助産師 松田玲子
著者:優木 まり
25歳になる長男を筆頭に4歳女児までの3男1女を育てるアラフィフママ。元美容部員のスキルを生かして美容記事を執筆するほか、子育て・出産関連についても執筆している。