右腕が痛みで上がらなくなり整形外科へ
私がまだ47歳だった2年前、右腕が痛くなったのは突然のことでした。何をしたわけでもないのに腕が肩より上に上がらなくなり、肩に激痛が走るようになりました。急いで整形外科に行くと、先生に「五十肩ですね」と診断されたのですが、しばらくはストレッチはせず様子を見ましょうと言われ、できるだけ右腕を使わない生活が始まりました。
こんなに痛いなら、もしこれで左腕まで突然五十肩になったら、家事どころか何もできなくなる……。不安になって先生に相談すると「五十肩はなぜか片方の腕だけに起こりがちで、両腕ともに五十肩になったというケースはあまり知りません」とのこと。ただ、利き腕なだけに不自由も多く、上の棚に入っている物や冷蔵庫の上の段の物も、すべて左腕で取る毎日が始まりました。
ストレッチは半年でギブアップ
整形外科へは定期的に通院して、初診から3カ月ほどたったころに先生から次の指示が。「そろそろストレッチをしていきましょう。腕をまったく動かさないと、余計に動かなくなる」とのことで、ストレッチを開始しました。腕を真っすぐ前に上げたり、横に上げたりするような簡単な動きでしたが、右腕を動かすたびに激痛が走り、ストレッチも思うようにできません。
最もきつかったのは、夜にベッドに横になったときです。体勢によって右腕が変な角度になると肩にズキッという痛みが走り、ゆっくり寝られるどころの話ではありませんでした。五十肩がラクになる枕やグッズをネット検索しましたが、これはというものにも出合えずそのままに。継続が大事だろうと思っていたストレッチも効果が感じられないと苦しいもので、頑張ることをやめ、整形外科への通院もフェイドアウト。腕を上げる作業は左腕だけを使う生活になっていきました。
気が付いたら腕の痛みが和らいでいた
ストレッチをしなくなってからは「右腕は痛いから使わないもの」として自分でも認識していたため、右腕の代わりにすべて左腕で作業をしていましたし、不自由さが当たり前になっていました。ですが今思えば、ベッドで寝ると激痛が走るというつらい状況は、最初の診断から1年後には感じなくなっていたような気がします。それ以後もストレッチをせず、右腕を多用しない生活を続けていた私。
「あれ、いつの間にか五十肩が改善しているかもしれない!」と思ったきっかけは、この夏のワクチン接種でした。利き腕とは反対側の左腕に筋肉注射をしてもらい、注射のせいで左腕が1日2日上がらなくなりました。「この感じ、右腕の五十肩の症状となんだか似てる……。左腕も上がらなくなったら両腕使えないじゃない!」と思ったのですが、重くて上がらない左腕の代わりに右腕で作業をしてみようとしたときに、前より右腕の痛みが改善し、ラクに上げられるようになっていることに気付きました。
まとめ
五十肩の診断を受けたてのころ、同じく五十肩に悩んでいた友人が「しばらくして突然改善した」という話をしていたことがありました。しかし、そんな話を聞いても「いきなりこの痛みがなくなることなんてある?」と思うほど私の痛みは激しかったのです。もうこれで右腕が自由に使えなくなるのか……と、ひどく落ち込んだことを覚えています。
ところが2年たってようやく、完全ではないものの右腕の可動域の広がりを感じた今年の夏。右腕を上げずにいた時間が長かっただけに、まだ上げるのは怖いけれど、冷蔵庫の上の段の物を取ることが昔ほど苦ではなくなりました。ワクチンの副反応による左腕の筋肉痛も治まり、両腕が使える喜びを感じているここ最近です。
※記事の内容は公開当時の情報であり、現在と異なる場合があります。記事の内容は個人の感想です。
イラスト/サトウユカ
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著者:みやまこ
夫と小学生2人、物忘れがひどくなりつつある実母との生活。高齢で産んだ子どもはまだまだ手がかかる、母は毎日同じことを聞いてくる、夫は「かまってちゃん」でてんやわんやのワンオペ状態。最近めっきり疲れやすいし、作業効率も落ちてきているし、目はしょぼしょぼで白髪もしっかり。家族に隠れてお菓子を食べながらサスペンスドラマを見ているときだけが唯一の休息。