友人宅にお呼ばれすることに
大学3年生のとき、1年間アメリカに留学した私。授業についていくのに必死で忙しい毎日でしたが、意外と休みが多いアメリカの大学では、休み中に暇を持て余すこともありました。
特に、実家に帰って家族と過ごす学生が多いクリスマスやサンクスギビングデー。その時期は閉まってしまうお店も多いため、することがなくて呆然とすることも……。そんな私を見かねた友人が、サンクスギビングデーのお休みに、友人の実家に私を招待してくれることになりました。
友人の家で1泊! そして事件が…
当日の朝、友人が運転する車で出発。私が過ごしていた寮がある学校から友人宅までは距離があるため、なんと宿泊までさせてもらえることになりました。
初めて会う私のためにわざわざ1部屋用意してくれ、ご家族はとても気さくに迎えてくれました。おいしい食事を楽しみ、妙に眠くなってしまった私は、いつもより早い時間に就寝することに。
拙い英語で必死に会話したこともあり、「気疲れしたのかな」と思いあっという間に眠りについた私。明け方ころ、おしりあたりに妙な違和感を覚えてハッと目を覚ますと、シーツに赤いシミができていました。
生理のシミに謝罪…忘れられない滞在に
生理の時期が近いということすら、頭から抜けていた私。初めて宿泊させてもらった友人宅でシーツを汚してしまい、真っ青になりました。
とりあえずまだ朝も早かったので、大慌てで手持ちのタオルを濡らして拭いたり洗面所で洗ってみたりしましたが、経血のシミはそんなことで落ちるはずもなく……。
できれば汚れを落としてから謝りたかったのですが、そうすることは叶わず、起きてきた友人とお母さんに謝罪しました。友人とお母さんは笑って許してくれ、むしろ私の体を気づかって温かいお茶を入れてくれたり、生理用品を買ってきてくれたり。恥ずかしいやら申し訳ないやらで、一生忘れられない滞在となりました。
あれから10年以上経った今でも、思い出すと恥ずかしさが蘇ってくるこの出来事。それからはきちんと生理時期を把握するように気を付けるほか、生理用品はなるべく持ち歩くようにしました。友人とは未だに連絡を取り合う仲ですが、余りの恥ずかしさに「もうあのときのことは忘れてほしい」とひそかに思っています。
著者/大瀬木あさみ
イラスト/すうみ
監修/助産師 松田玲子
医療短期大学専攻科(助産学専攻)卒業後、大学附属病院NICU・産婦人科病棟勤務。 大学附属病院で助産師をしながら、私立大学大学院医療看護学研究科修士課程修了。その後、私立大学看護学部母性看護学助教を経て、現在ベビーカレンダー、ムーンカレンダーで医療系の記事執筆・監修に携わる。
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