憂うつに感じていたクリスマスシーズン
彼からの猛烈なアプローチに私が根負けした形でお付き合いがスタート。もともとは友人関係で、友だちとしてしか見ていなかった私は、彼からの告白に戸惑ってしまいました。しかし、彼の人柄の良さや周囲からの後押しもあり、前向きにお付き合いをしてみることになりました。
そんな彼と付き合って約1カ月、クリスマスシーズンがやってきました。本来ならワクワクドキドキするはずのイベントも、まだそこまで好きという感情が湧かなかった私は憂うつだなと感じていました。
「好き」という気持ちもそれほど高まっておらず…
「好き」という気持ちもそれほど高まっていない私に「彼女」という肩書が重くのしかかりました。「彼女である以上、クリスマスはデートをしなきゃいけないよなぁ……」「彼と楽しく過ごせるだろうか」と不安でいっぱいに。そんな私の正直な思いを知らない彼は、クリスマスデートをどう過ごそうかと楽しみに計画を立ててくれていたようです。
そして憂うつな気持ちのまま迎えたクリスマス当日。彼は私の希望を汲んで、行きたい場所やレストランをしっかりと計画してくれていました。そんな彼のやさしさを感じながらも、私は恋愛に前向きになれずモヤモヤ。自分の気持ちと葛藤していました。
彼のやさしさに胸打たれて
そんな私の様子を察してか、彼は少々遠慮がちになりながらもエスコートをしてくれていました。そして何気なく入った雑貨屋で、彼は私に「好きなものを選んで。プレゼントしたいから」と言ってくれました。たくさんのかわいらしいクリスマスグッズがあり、迷ったすえ私は陶器でできたクリスマスツリーの置物をプレゼントしてもらうことに。
そして、ディナーは私がリクエストした夜景がきれいなレストランへ。そのまま泊まれるよう、ホテルも予約してくれていました。そのころの彼は仕事が忙しく、本当だったらデートのプランを考えたり、ホテルを予約したりする余裕もなかったはず。忙しい合間を縫って、私のためにクリスマスデートを考えてくれたのだと心から感動しました。
想像を超えるサプライズ
それから、ホテルの部屋へ戻り私がお風呂から出ると、テーブルの上には見覚えのあるものが置かれていました。それは昼間に入った雑貨屋で、私が何気なく「かわいい!」といった小さなサンタの人形たちでした。彼は私の何気ないひと言を聞き洩らさず、私の気がつかないところで買っておいてくれたのです。テーブルには、小さなクリスマスの世界が広がっていました。
しばらくして彼は仕事の疲れからか、ベッドに横になるとすぐに眠ってしまいました。彼の姿を見て、私はクリスマスデートに後ろ向きにだったこと深く反省しました。
その後、目を覚ました彼に感謝の気持ちを伝えると、彼はさらに「本当のクリスマスプレゼント」と、私が好きだったブランドのグッズまで用意してくれていました。
私の気持ちに寄り添ってくれ、付き合っているからと無理に距離を詰めようとしなかったことや、何重にもサプライズを準備してくれていたことはとてもうれしかったです。彼の愛情を深く知った私は、その日からお付き合いを前向きにとらえられるようになりました。そんな彼のやさしさは、結婚して7年経った今も変わっていません。
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著者/山村智子
イラスト/sawawa