だるさのせいで観光を楽しめず…
現在は薬を飲んでも痛みが軽減されないこともあるほど生理が重いのですが、中学生のときは体のだるさを感じるだけでした。今と比べると、痛みがあまりない分マシですが、体のだるさのせいで、当時の私は観光を思いっきり楽しめませんでした……。
友だちや先生、ガイドの方が何か話していても頭の中は「早くホテルに帰りたい」という思いばかり。先生に相談していれば休ませてくれたのかもしれませんが、当時の私は「体調が悪いわけじゃないから相談しても……」と思い、先生や友だちには何も言いませんでした。
楽しみにしていたお風呂もシャワーのみに
修学旅行では、私は友だちとホテルの大浴場に行くのを楽しみにしていました。しかし、生理がきてしまった生徒は大浴場に行けず、教師が宿泊する部屋についているシャワーで体を流すことになっていたのです。
私は楽しそうに大浴場へ向かう友だちと別れ、教師の部屋へ向かいました。すでに生徒が2、3人きていましたが、全員ほかのクラスの知らない生徒でした。
生理がきていなければ、決められた時間内でさまざまなお風呂を楽しめたのに、私は10分前後でシャワーを浴びて出なければならず、とても残念だったのです。
みんなとはちょっと違う思い出に
順番にシャワーを浴びたあと、私は「早く部屋に戻りたい」と思っていました。人見知りの私は、知らない生徒ばかりの空間に耐えられなかったのです。しかし、先生方は帰してくれず……。すると、ある先生が自分の荷物からトランプを取り出して、教師・生徒を交えて遊ぼうと言いました。
最初、私は「トランプなんかで遊ぶより部屋に戻りたい」と思っていましたが、遊んでいるうちにだんだん楽しくなり、終わるころには知らない生徒と仲良くなっていました。また、トランプをしているときに先生がお菓子を出してくれて、みんなとはちょっと違う、とても楽しい時間を過ごしました。
先生方は「生理で気分が憂うつになっている子に楽しい気分を味わってほしい」と思い、いろいろと考えてトランプとお菓子を出してくれたのだと思います。また、あのとき仲良くなった生徒とは修学旅行後に廊下ですれ違うと会話をする程度には交流が続きました。生理と修学旅行が重なって残念に思っている生徒たちに、ほかの生徒とは違う思い出を作らせてくれた先生方には感謝しています。
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監修/助産師 REIKO
著者/佐藤里桜