
真っ白な制服に憧れて入学したが
「真っ白でかわいい制服が着たい」という憧れだけで志望校を決めた私。無事に合格でき、待望の制服に袖を通すこととなりましたが、いざ着てみると思った以上に大変でした。
小さな汚れでも目立つため、日常のささいな動作にさえ気を使いますし、何より生理中は常に経血モレの心配と隣りあわせなのです! 万が一制服に経血をつけてしまうと非常に目立ち、すぐ周囲にバレてしまいます。
実際、制服に経血をつけて困っているクラスメートの姿を見ることは日常茶飯事で、経血量の多い私は生理がくるたびにビクビクしていました。
ついに制服を汚してしまう
高校2年生の夏、私がひとりで下校していると、後ろから「ちょっとあなた」と肩を叩かれました。私が振り返るとそこには自分の母親と同年代くらいの女性が立っており、小さな声で「スカートに血がついてるよ」と教えてくれたのです。
本来はお礼を言うべきシーンですが、その言葉を聞いた瞬間に私はフリーズ! 「ついに制服を汚してしまった」「どうやって帰ろう」「経血汚れはちゃんと落ちるのかな」などショックと不安が一気に押し寄せ、目の前の女性に何の言葉も返せず、オロオロするばかりでした。
女性のやさしさに救われる
あまりにもオロオロする私を見かねた女性は、やさしく「体操服やカーディガンは持ってない? 」と聞いてくれました。
私がかばんから体操服を取り出すと、女性は私の腰に体操服を巻きながら「家に帰ったらすぐにスカートをぬるま湯に付けて、1時間ほど放置してから洗うと良いよ。それでも汚れが取れないときはお母さんに相談して」とアドバイスしてくれたのです。
やっと少し冷静さを取り戻した私は女性にお礼を言いましたが、女性は「たいしたことしてないから気にしないで。早く帰って制服を洗いなさい」と言い、笑顔でその場を去っていかれました。
女性は自らの行動を「たいしたことではない」と言いましたが、経験も判断力もない高校生の私には女性が神様のような存在に思えました。あのときの女性が私に手を差し伸べてくれたように、私も困っている誰かを助けられる人になりたいと思います。
著者/ごとうゆき
監修/助産師 REIKO
作画/コジママユコ
ムーンカレンダー編集室では、女性の体を知って、毎月をもっとラクに快適に、女性の一生をサポートする記事を配信しています。すべての女性の毎日がもっとラクに楽しくなりますように!