「産後ガルガル期」って何?
産後のママが攻撃的になったり感情の起伏が激しくなったりすることがあります。犬や猫が赤ちゃんを産んだあと、子どもを守ろうとして周りに対して攻撃的になることがありますよね。そんな様子と産後ママの様子が似ていることから「産後ガルガル期」という言葉が生まれました。
産後、急に涙もろくなったり不安になったりするマタニティーブルーズとは異なり、産後ガルガル期は、医学的に定義されている言葉ではありません。産後ガルガル期が起きる原因は明らかにはなっていませんが、産後のホルモンバランスや環境の変化によって起こると言われており、マタニティブルーズの一種なのではないかとも考えられているようです。
産後ガルガル期があった人はどのくらい?
ベビーカレンダーでは産後ガルガル期に関するアンケートをおこないました。その結果、産後ガルガル期が「あった」と回答した人は716人中172人(24%)、「なかった」と回答した人は425人(59%)、「よくわからない」と回答した人が119人(17%)いらっしゃいました。マタニティブルーズは、30〜50%のママが経験すると言われていますが、それと比較すると今回のアンケートでは産後ガルガル期を経験した方は少ないようです。
また、経腟分娩と帝王切開で比較したところ、経腟分娩だった方のほうが産後ガルガル期が「あった」と回答した方がやや多いという結果となりました。
誰に対してガルガルした?
ガルガルの対象は、義母、夫と回答した方が多く、ついで義父、実母という順になりました。その他と回答した方は、実祖母、叔母という回答が多く見られました。
夫はもちろん、夫の家族に抱っこされるだけでとても嫌な気持ちになったのを覚えています。自分の家族にはまったく嫌な気持ちになりませんでした。
実母が来てくれていたのですが、触らせたくない、すべてが気に入らない。実母が汚いものに感じてしまい、お風呂トイレ、お皿・コップなど使った物も触りたくない。同じ空間で過ごすことが苦痛でした。
普段は仲良しなのに、産後寝られなくてつらい私の代わりに抱っこしてくれている叔母になんだかおもしろくないと思って当たってしまって申し訳なかったです。
産後ガルガル期の乗り越え方
産後ガルガル期のママは、赤ちゃんをとられてしまうのではないかと不安になったり、周りの人が不潔に感じたりすることに対して自己嫌悪に陥ったり、イライラしているママを見て、周りの人も困惑してしまうかもしれません。このことがきっかけでそれぞれの関係が険悪になってしまうおそれもあります。
産後ガルガル期について、このアンケートを機に初めて知ったという方も複数いらっしゃいました。産後ガルガル期が産後のママすべてに起こることではありませんが、ママ自身だけでなく周りの人がその存在を知っているだけでも、お互い困惑してしまうことも少なくなるのではないかと思います。妊娠中に産後のママの心について情報共有しておくのも大切です。
実際、産後ガルガル期が訪れてしまった場合は、気持ちをひとりで抱え込まないようにしましょう。今、自分がどのような気持ちでいるのか伝え、周りの人に理解してもらいましょう。場合によってはお互いに距離を置くことも必要です。またママ友や友人と話をして発散したり、時には専門家の力を借りるという方法もあります。
産後ガルガル期の有無や期間、原因には個人差があります。産後は赤ちゃんのお世話が優先になってしまうことが多いですが、ママの体や心も大きく変化し、思いもよらないことが起こることもあります。「今はこういう時期」と知っているだけでもラクになるかもしれません。ママひとりで抱え込まず、周りの人たちの協力も得ながら、過ごせるとよいですね。
※調査概要
調査対象:株式会社ベビーカレンダーが企画・運営している「ファーストプレゼント」「おぎゃー写真館」のサービスを利用された方
調査期間:2021年10月28日~2021年11月10日
調査件数:716件