キレイな社宅に住めると思っていたら
夫の会社には社宅がいくつかあり、家賃も安いので、結婚後は社宅に住もうということになりました。当時、ちょうど建ったばかりの社宅もあり、実際にそこに住んでいる同僚の方に中を見せてもらったりもしました。
その社宅はとてもキレイで、広めのリビングダイニングに、個室が3部屋と、ウォークインクローゼットも! これなら子どもが生まれてからも長く暮らせそうだね、と夢が膨らみました。
ところが、いくつかある社宅の、どの建物のどの部屋に住めるかは抽選によって決まる仕組みで……私たちの新居に決まったのは、なんと築50年のボロアパートだったのです!
お風呂のドアが閉まらない?!
築50年の社宅は、それはそれは古くて狭くて……。4階の部屋なのにエレベーターもありませんでした。中でも一番驚いたのはお風呂。狭くて古いというのはもちろんなのですが、なんとお風呂のドアが閉まらないんです!
というのも、お風呂場のすぐ横に洗濯機の置き場があり、その洗濯機の排水ホースはお風呂に出すしかない、というつくりになっていたのです。つまり、排水ホースはお風呂のドアに挟まる形で、洗濯機の排水ホースの分だけ常にドアに隙間が……。そのままお風呂に入るしかないという謎の状況でした。
こんなつくりになっているのは、この社宅が建ったときは、洗濯機は室外に置く想定だったからとのことでした。
それでも楽しかった新婚生活
そのほかにも、広いリビングダイニングどころか4畳の部屋が3つあるだけだったり、狭すぎて独り暮らし用の小さな冷蔵庫しか置けなかったり……。狭くて古い社宅は不便なところはさまざまありました。
ただ、それでも2人だけの新婚生活は、すごく楽しかった思い出ばかり。子どもが生まれたあとは、部屋の狭さやエレベーターがない点が不便すぎたので、さすがに引っ越しましたが、退去するときには寂しさがこみあげました。
抽選で部屋が決まったときはとてもショックでしたが、今となっては、笑っちゃうような社宅での思い出がたくさんできてかけがえのない新婚生活になりました。今でも社宅の近くを通ると、当時を思い出してキュンとしてしまいます。
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著者/よっちゃん