ご結婚されてから間もなく、家計管理をしっかりしていない方や苦手な方も少なくないと思いますが、家計管理は家計簿をつけなくてもある程度はできます。
すでに家計簿をつけて家計管理をできている方は継続していただきたいのですが、家計簿をつけることが苦手で家計の状況があいまいになっている方は、以下の方法を参考にしていただければと思います。
1.基本は毎月の収入の範囲でやりくりしましょう
毎月のお給料で生活されているご家族が多いと思いますが、冠婚葬祭での出費や自動車・家電の購入などの臨時的な出費や、自営業や歩合制のお仕事で収入が一定でない方以外は、基本として毎月の収入の範囲内でやりくりしましょう。
コラムでときどきお伝えするのですが、「収入-支出=貯金」でなく、「収入-貯金=支出」という考え方を、まずは何カ月続けて慣れれば、毎月の収入の範囲でやりくりできるようになっていきます。
2.毎月の支出の予算を決めましょう
少し手間にはなりますが、毎月のおおまかな支出を把握しましょう。
固定している支出
固定費は、①光熱費(電気・ガス・水道等)、②通信費(固定電話・携帯電話・インターネット等)、③住居費(家賃または住宅ローン)、④保険料(社会保険料・生命保険料・損害保険料等)、⑤子ども費用(保育料・教育費等)、⑥自動車費用(駐車場・自動車ローン等)が挙げられます。まず、収入からこの固定費を使い、その残りで変動する支出と貯金をしていきます。
また、固定費は見直しをすれば、家計のプラスになるので、年に一度は見直すといいですよ。固定費の見直しとは、電気料金、通信料金、保険料、住宅ローン等を別の会社やサービスなどに切り替えて、今までより安い料金にすることです。
変動する支出
変動する支出としては、①食費、②被服費(衣類・装飾品)、③日用雑貨費(洗剤・ティッシュ等)、④娯楽費・教養費(趣味や親の習い事)、⑤交通費(電車・バス・ガソリン代等)、⑥交際費(会食・お土産等)、⑦美容費(化粧品・美容院等)などが考えられます。どの項目か判断しにくいものも、とりあえずいずれかの項目で予算を考えてください。
たとえば、シャンプーやハンドソープは日用雑貨費か美容費かで迷うかもしれませんが、どちらかの項目にするかはご自身で決めて問題ありません。 これらの支出は、毎月同じにならないことが多いと思いますが、おおまかに予算を立てておく必要はあります。
また、現金で支払うものが多いので、これらはお給料が出て固定費を引いた残りの金額で使っていくことが多いので、使い方ごとに金額を決めてそれぞれの封筒に仕分けると予算の管理がしやすいです。
たとえば、食費を月5万円として、お給料が出たあとで食費用の封筒に入れてからお金を使うと、食費にいくら使ったかが分かりやすくなります。
家計管理シート見本
まずは、家計全般の基本的な考え方をお伝えしました。家計管理シートを載せましたので、おおまかな家計を把握するうえでの参考にしてください。
1級ファイナンシャルプランニング技能士、CFP。独立系FP事務所・株式会社とし生活設計取締役。教育費・老後資金準備、税や社会保障、住宅ローンや保険の見直し、貯蓄・資産運用等、多角的にライフプランの個別相談を行うとともにセミナー講師として活動しています。