チャラ男の彼と、恋愛経験の少ない私
夫となる彼とは、私が22歳のときにナンパで知り合いました。しつこく連絡先を聞かれたので、しぶしぶ交換することに。このときは、やりとりが続くことも、まさか将来結婚するなんてことも微塵も思っていませんでした。
それが何気なく連絡を返しているうちに、彼の仕事に対する真面目さや熱量など第一印象のチャラチャラしたイメージとは違う一面が見えてきました。実際に会うようにもなり、ギャップに惹かれ、なんとお付き合いすることに。彼もこれまで付き合ってきた女性とは違う私のあっさりとした性格に惹かれたと言ってくれました。
女の子が大好きでコンパばかりしていたという彼は、過去にたくさんの彼女がいましたが、いつも広く浅く、そして短いものだったようです。対して私の恋愛経験は、それぞれ5年近くお付き合いをした2人のみでした。
お付き合いするようになってから、いつも私の元彼へのやきもちをやく彼。「過去の男性との思い出を塗り替えたい」と、自ら女性の連絡先を消したり、私が喜ぶことを率先してやってくれたりと、私の信頼を得ようと努力してくれました。
私もその思いに応えようとするなかで、いい関係が構築されていったように思います。
「浮気しているのでは?」疑心暗鬼に
しかし、コンパが好きでいろいろな女の子と付き合っていた過去がある女好きの彼。付き合っているときも、「浮気されるのでは」「女の子と遊んでいるのでは」と疑心暗鬼になることがありました。
そして、友人を誘ってバーベキューをしていたあるとき、お酒が入った勢いで私が「仮に今浮気していても、結婚してからはダメだよ」と彼に言ったことが原因で大喧嘩に発展! 彼は「浮気なんてしていないのに、どうして信用してくれないんだ」と怒り、お互いに言い合いをするうちに、私は大号泣。それまで彼の前で涙を見せたことはなかったため、私の涙する姿に彼は大きなショックを受けたようでした。
その後、彼の過去の恋愛遍歴から不安になっていた気持ちを素直に伝えました。彼は過去の自分の行動を反省してくれ、無事に仲直り。そして、その日「もう二度と泣かせるようなことはしない」と誓ってくれました。
それから付き合って3年目の記念日。ホテルディナーを済ませたあと、スタッフの方に案内されるまま向かったチャペルでサプライズプロポーズをされました。きれいな夜景と108本のバラ、そして片膝をついて婚約指輪を差し出されるという、私の理想そのままのもの! こんなロマンチックなことができる人だなんて思っていなかったため、驚きと感動で彼の前で再び泣いてしまいました。私が彼の前で涙を見せたのは後にも先にもこの2回のみです。
女好きだった彼が、今は…
交際中から家族同士の付き合いもあったので、結婚式の準備や子どもが生まれてからも、お互いの家族とは変わらずいい関係を築けています。両家の親と旅行をしたり、兄夫婦とレジャーを楽しんだり。夫は積極的に私の家族とも関わってくれて、私の先祖のお墓参りでは朝早くからお墓をきれいに掃除している姿に親戚一同感動していました。私は義母と2人でお茶をすることもしばしば。お互いの友だちも家族ぐるみで仲がいいので、家を建ててからは毎週のように自宅でバーベキューや飲み会を開催していました。
家事と育児に積極的で、いつも尻に敷かれている夫は、チャラチャラしたお調子者だった昔とはまるで別人のようです。時にはぶつかりながらも同じほうを向いて歩めたからこそ、今の幸せな結婚生活があるのだと思います。結婚をしたからといって、夫婦の関係は以前から変わっていません。そしてそれは、これからもきっと変わらないことでしょう。
私たち夫婦の今の関係は、出会う以前まで異なる恋愛をしてきたことが大前提にあると思っています。正反対のふたりがお互いのことを知り、歩み寄れたからこそ今の信頼関係につながっていると感じます。
そして、私たち夫婦は相手に対して「こうしてあげたい」と思うこと、相手がしてくれたことに対して、素直に「応えてあげたい」と思い行動できることが、関係が良好な理由だと思っています。いつまでもお互いを思い合える関係であり続けたいです。
著者/渡辺綾乃
イラスト/マメ美
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