女性を見る目が厳しかった夫
夫は私から見ても少し変わっているところがあります。女性には特に厳しく、「こんな女は嫌だ」というリストを作っているほどでした。例えば、言葉づかいが汚いのはダメ、携帯の画面が割れたまま使い続けているのはダメ、生活や食生活が乱れているのはダメ、などです。とにかくだらしない印象があったり、下品な女性は嫌だと言うのです。
女性が多い職場で働く夫は、女性と関わる機会や出会うことが多かったため、こういうタイプの女性は苦手、こういうタイプの女性は許容範囲、という認識が彼の中でできてでいたようです。
そのリストの存在を知ったのは結婚後ですが、もし独身のころの私がそのリストを見たら「この人、一生結婚できなそう」と思ったと思います。
そんな女性に厳しい一面を持つ夫ですが、私と結婚を決めたのは早かったです。実際に夫が結婚を決意したのは、2人だけのデートではなく、夫の愛犬を連れてお出かけしたとき。彼が私と結婚しようと思った理由は「よく笑うこと」と「愛犬を一緒にかわいがってくれそうだったこと」だそう。
私がよく笑うので「一緒に過ごしたら楽しそうだ」と思ったことが結婚のきっかけで、愛犬2匹をペットという感覚ではなく家族という感覚でかわいがってくれそうなところがよかったのだそうです。
私が夫との結婚を決意した理由
一方、私が夫と結婚を決意した理由は、「一緒に過ごしたら楽しそう」ということと「この人となら無人島でも暮らせるかもしれない」と思ったことです。
あるとき、家のシャワーが壊れてしまったときがありました。お湯が出ず、シャワーの水圧も弱く使い物にならない状態でしたが、それでもいいと言って、夫は水のシャワーを浴びていました。夫曰く「シャワーが使えない時代もあったんだから、壊れていたとしても使えるのはありがたい」というのです。
その姿を見て、私は「彼は困難があってもそれに適応する能力が高く、その状況を楽しめる人なんだな」と思ったのです。
夫に聞いた話では、若いころにお金がなく就活に行くスーツが買えないとき、面接だけの為にスーツを新調したくなかったらしく、どれだけ安いものを見つけられるかゲーム感覚で、リサイクルショップを巡ったそうです。そこで100円の掘り出しものを見つけて購入し、着て行ったとのこと。お金がなくて買えない事を悲観的に捉えるのではなく、その状況をどう乗り越えるのかを考えるのが楽しいとよく話しています。
一見ピンチだと思うようなこともピンチと思わず、乗り越える方法を考えることができる姿を見たことが、彼との結婚の決め手になりました。
後々聞いたところによると、夫は結婚は「年貢の納めどき」というイメージがあったようで、嫌々ながら生活を送ることになると思っていたようです。かくいう私も結婚は自分のやりたいことは我慢して家族や夫に尽くす、というイメージがありました。しかし、このような思いで相手を選んだ私たちは、今のところ、お互いに予想していたよりも楽しく、結婚生活を送ることができています。
著者/ sugar111 佐藤 幸代
イラスト/マメ美
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