着てくれない服や肌着が多い
娘は1シーズンで着てくれる服が2種類ほどしかありません。他にもたくさん服を買っているのですが、着てくれず……。洋服は本人に「この服かわいいと思う? 着る?」と聞いて買っていますが、いざ着せてみると「着ない」と言い、たんすの奥に仕舞い込んでしまいます。そしてまたお気に入りのくたびれた服しか着ないのです。
私には新しい服を着ない理由がわかりませんでした。気に入っている服があるときはまだましです。サイズアウトしてしまったときや、シーズンが変わったときには着てくれる服がなくなり、朝の着替えの際にかんしゃくを起こします。「買ってあげたでしょ」と新品を出しても無駄でした。
学校カウンセラーに相談すると
娘は着る物にこだわりが強いだけではなく、ささいなことでも気に入らないことがあると激しく泣いてかんしゃくを起こすことが多いです。
困った私は学校カウンセラーに相談。困っていることをこと細かに話すと、先生からは「娘さんはとても繊細な子ですね。感覚過敏もあるかもしれません」と言われました。ネットや本で調べたら、感覚過敏とは「周囲の音やにおい、味覚、触覚など外部からの刺激が過剰に感じられ、不快に感じられる状態のこと」とありました。
そこで私はやっと、着ない服が多いのはわがままな訳ではなく、娘にとって着心地が悪い服を着ることは耐えがたいことだとわかったのです。
今気をつけていること
ようやく、娘にとっては着る物のデザインは二の次で、着心地が大切なのだということがわかりました。本人がなぜ着ないかを言わなかったのは、どう伝えたらよいのかわからなかったのでしょう。理由がわかったため、私は気に入っている服がどのような素材で、どのような形かに注視するようになりました。
そして、娘にも何が嫌かを具体的に質問をしました。それでわかったのは、手首のところがすぼまっていないもの、素材は綿ポリで、サイズは大きめが良いということです。今はそれを念頭において服を探し、必ず試着させてから買うように。気に入った物は色違いも購入したりします。
思い返せば、娘は乳児のころからおむつも気に入ったものしかはきませんでした。感覚過敏という概念について知る前は、買ってあげた物を着ないのはわがままだと思いこみ、無理やり「着なさい」と怒鳴ることもありました。理解してあげられていないまま、本当に申し訳ないことをしていたなと思います。これからは娘の特徴を理解し、ちゃんと聞く耳を持ってあげようと思います。
※本記事の内容は、必ずしもすべての状況にあてはまるとは限りません。必要に応じて医師や専門家に相談するなど、ご自身の責任と判断によって適切なご対応をお願いいたします。
著者:小川恵子/8歳と4歳の姉妹の母。育児サークルの幹部や習い事、執筆活動など、精力的に育児を楽しんでいる。
※ベビーカレンダーが独自に実施したアンケートで集めた読者様の体験談をもとに記事化しています