幼少期のころから母に「出来が悪い子」だと言われ続けた。ご近所さんへの謙遜だとわかっていても少しずつ自尊心がすり減ってゆき、「自信のない子」に育った雪穂。
そして、高校生になったとき、クラスの中心的存在の男の子に告白をされた。
でも、その告白は純粋な気持ちじゃないと知ってしまい、「あぁ、やっぱり私なんか……」と、どんどん自分のことが、嫌いになっていく……。
「僕と帰ってこない妻」第150話
「お前のことなんか、たいして好きじゃなかったし」
「真面目すぎんだよ」
彼からあっさり振られてしまった。
「うちの子、可愛くないし、根性もないから~」
母親の言葉は「建前」じゃなくて「事実」だったんだ……
自分のことが少しずつ嫌いになり、少しずつ自尊心が削られてゆく。