おなかの赤ちゃんが成長すると、ママの体重もじょじょに増えるのは自然なことです。ただし急激に体重が増えたり、適正体重を超えたときは要注意。合併症や難産といったトラブルにつながる可能性があります。
今回は、妊娠中に体重をコントロールするためには、どのような食事にしたらいいのかをご紹介します。
ヘルシーで低カロリーの食材を選ぶ
妊娠中は、栄養をしっかりと摂りながら体重をコントロールする必要があります。赤ちゃんに必要なたんぱく質やビタミン、ミネラルはそのまま維持しながら、脂質や糖質の量を減らすことで調整しましょう。
たとえば、たんぱく質が多く含まれている主菜の場合、肉よりも魚や豆腐を選んだり、同じ肉でも脂身の少ない部位にすること。牛肉や豚肉なら、ヒレやもも肉のような赤身肉を選ぶことでカロリーと脂質を減らすことができます。
また、主食で麺を食べるときは、きのこや海藻なども混ぜて麺のかさを増やすと、食べ応えはもちろん食物繊維量もアップします。
ゆっくりよく噛むことで満足感をアップ
口当たりがよく、やわらかいものを食べると早食いになってしまうので、つい多く食べがちです。満腹感を得るためにも、ゆっくりよく噛んで食事そのものを味わいましょう。
また、歯ごたえのある食感を残すことで、食べすぎを防ぐことができます。主食のごはんを白米ではなく雑穀米に変えたり、パスタをショートパスタに変えるだけでも食感が変わります。野菜も少し大きめに切って、食べ応えを残すといいですよ。
調理法でカロリーオフ!
調理方法も、揚げる・炒めるといった油を使うものではなく、ゆでる・蒸す・網焼きなど、油をあまり使わずに食材のおいしさをシンプルに味わうことができる調理法に変えてみましょう。
また、野菜を炒める場合は、あらかじめ電子レンジを使って野菜そのものに火を通してから炒めると、炒める時間そのものが短くなり、油を使う量も減らすことができます。どうしても揚げ物を食べたいときは、パン粉のような衣を薄くつけてフライパンで揚げ焼きにすることで、カロリーを減らすことができますよ。
炒め油などを目分量で加えると、ついつい多く入れがちです。とくに妊娠中は調味料や油を計量するクセをつけると、味付けはもちろんカロリーの摂りすぎも抑えることができます。
著者:管理栄養士 富田チヤコ
管理栄養士で一男一女の母。大学卒業後、専業主婦時代に離乳食作りから食の重要性に気付き、管理栄養士・フードコーディネーター・消費生活コンサルタントの資格を取得。書籍や女性誌の栄養監修など、主に健康と食のジャンルを中心にフードライターとして活動中。