同僚には「お互い様ですもんね~」と嫌味を言われ、夫とは次第に最低限の会話しかしないようになっていった。
仕事も、家事も、なにもできない自分を責めて落ち込んでいると、そこに職場の同僚から衝撃のLINEが届いた。
「倉田さん、いっそのこと退職してくれれば、新しい人が配属されるのにね」
思いもよらない言葉に、ショックを受けて……。
「僕と帰ってこない妻」第177話
この仕事も、一緒に働いていたみんなも、大好きで頑張っていたのに……本当はずっと嫌われていたのかな。
同じタイミングで妊娠した同僚から、LINEが届いた。
「倉田さんは負けないでください」
あぁ、そうか。
あのメッセージは、「次のターゲットはお前だ」という意味だったんだ。
私は、いないほうがいい存在。
私なんか、辞めた方がいい。
ただでさえ塞ぎこんでいた妻は、ますます追い込まれてゆく……。