小さな子どもの誤飲はどんなものでも危険ですが、とくに危険と消費者庁が注意喚起しているのが、小さな磁石やマグネットです。その危険性と実際に起きた事故について説明します。
腸閉塞や腸に穴が開くことも
磁石やマグネットを2個以上飲み込んでしてしまったり、磁石と金属を一緒に飲み込んでしまうと、それらが腸壁を挟んでくっつくことで腸に穴が開いたり、腸閉塞になるなど重症化するおそれがあります。
よくあるのが冷蔵庫につけてあるマグネットを口にしてしまうことです。赤ちゃんの口に入ってしまう小さいサイズの磁石を手の届くところに置いていないか、あらためて確認してみましょう。
磁気絆創膏も要注意
おもちゃやマグネットだけでなく、磁気絆創膏も同様の事故を引き起こす可能性があります。肩こりや腰痛のために使用している人や、祖父母の家で使っている人などは注意が必要です。赤ちゃんは好奇心が旺盛なので、小さいものはなんでも口に入れてしまいます。
実際に起きた事故ケース
「磁気絆創膏(5個)を子供が口に入れてしまい、慌ててかき出そうとしたときに驚いてむせながら誤飲。カテーテル、内視鏡では摘出できず最終的に緊急開腹手術。」(1歳)
「直径2cm、厚さ2mmのおもちゃの磁石を飲み込み、カテーテルで摘出。経過観察のため1日入院。」(2歳)
いずれにせよカテーテルや内視鏡などで摘出しなければならず、小さな子どもにとっては負担になります。おもちゃなどは遊び終わったら部品が外れていないかを確認し、万が一磁石を誤飲した場合には、早めに医療機関を受診しましょう。
磁石以外にも、タバコや電池なども飲み込むと重症化しやすいものです。赤ちゃんは日々成長しているので、気づくとテーブルに手が届くようになっていたりします。赤ちゃんが過ごすお部屋は、整理整頓を心がけ、小さなものは手が届かないところへしまっておきましょう。(TEXT:サトウヨシコ)
参照:消費者庁 口に入る大きさの磁石は子供の手の届かないところに置きましょう。