「ちょっとお願い」って言ったよね
普段、私ひとりで子どもたちを見ている場合、トイレなどで一瞬離れるときにはベビーサークルなどを使用していますが、夫がいるときには夫に子どもを見ていてほしいと頼んでいました。
リビングに家族4人でいるときは、私が子ども2人の世話をし、夫はスマホかパソコンをしていることがほとんどです。そのとき、家事で私が部屋を出ることもあります。夫に「ちょっと2人をお願いね」と言い、「はーい」という返事をもらって部屋を出るのですが……。2回に1回ほどの頻度で、私が部屋を出るタイミングで夫も部屋を出てきてしまうのです。
その理由はたいてい今じゃなくてもいいこと。歯ブラシを取りにきたり、お風呂を洗おうと思ったり。そのたびに私は慌てて部屋へ戻り、夫が用事を済ませてから改めて家事を仕切り直します。
いくら言ってもわからない夫
夫にはこれまで何度も「お願いって言ったんだから子どもたちのこと見ててよ」と言ってきたのですが、「別にちょっとだけじゃん」と理解してもらえません。確かに4歳の娘なら少し目を離してもひとりで待っていられますが、問題はハイハイを始めた生後10カ月の息子です。
何でも口に入れてしまったり、好奇心旺盛にいろいろ動き回ります。いくら安全なスペースに息子を置いてきているといっても、大人がいるのなら見ていてくれたほうが安心なのに……と私は不満でした。
危機一髪! 決定的な出来事
あるとき、また同じように「見ててね」と言って私は2階へ洗濯物を干しに。すると夫は2階に上がってきてしまい、下の階に子ども2人が取り残される状況になってしまいました。私は夫に「何で置いてくるの!」と言い、1階へ。夫は「すぐ戻るから」と言い私の後ろをついてきました。
そして2人が1階に降りたときでした。息子が電源コードで遊んでおり、プラグが抜けた状態が目に飛び込んできたのです。私は息子の名前を叫び、ダッシュでかけよって抱き上げました。夫は、ちょっとだからといつもの安全スペースに息子を入れずに2階に上がってきていたのです。
さすがに夫も反省
私は息子を抱っこしたまましばらく心臓がバクバク。息子が電源コードで遊んでいたことを目の当たりにしたことと、「よかった……」と言って息子を抱きかかえている私を見て、さすがの夫も「やってしまった」と思ったようでした。
その日の夜、「息子がおもちゃに夢中だったから大丈夫だと思ったんだ。プラグを抜く力があるなんて知らなかった」と言い、かなり落ち込んでいました。
それ以降、夫は子どもたちを部屋に残してくることはなくなり、きちんと面倒を見てくれるようになりました。夫が理解してくれたことはよかったと思いますが、もう二度とあんな危険なことは起らないでほしいと願うばかりです。
作画/キヨ
著者:山口花
2017年生まれの女の子と、2021年生まれの男の子のママ。夫の地元で個性的な人たちに囲まれながら育児しつつ、教育系ライターとして活動中。