とにかくまず、謝罪
ちょうどお友だちのママもお迎えに来られたので、先生から再度状況を説明してもらい、謝罪しました。それまでは、会ったらあいさつと軽くお話をする程度の仲だったママ。とても理解のある方で、「わざとではないですし、本当に気になさらないで」と言ってくださいました。
初めての破損事件だったこともあり、そのときは、息子と一緒に口頭でただ謝罪することしかできませんでした。息子は、常に元気が有り余っているタイプの男の子。教室でも暴れていたのでしょう。本当に申し訳ない気持ちになりました。
誠意を見せなければ
帰ってきた夫に事件を報告。現金を渡す? 文具券を渡す? 何が正解かわからない私たちは、保育士の友人たちに相談しました。気持ち程度のお菓子で良い、同じ物を買って返せば良いという意見。「確かに……。」と思いましたが、気が動転して、「弁償します」という簡単なひと言が出てこなかった私。お相手の連絡先もわからず、今さら同じものを入手することはできません。となると、お菓子が妥当なのか。
息子とは、ベッドの上で事件のことを振り返りました。お友だちの物を踏んではいけないこと、大切な筆箱を割られてしまったお友だちの気持ちを考えてみること、などを話しました。自分の好きなおもちゃを壊されたらどう? と聞くと、本人も自分がしてしまったことの重大さに気が付いたようでした。
有名店の焼き菓子を手に
悩んだ結果、やはり現金はやり過ぎという考えに至り、次のレッスンまでに有名店の焼き菓子を調達。子どもの好きそうなクマのクッキーなどを選びました。レッスン終了後、お友だちのママを呼び止め、2度目の謝罪とよく言い聞かせたことも報告しました。
ママは、「逆に気を遣わせてしまってすみません。壊れる物を入れておかないほうが良いですね」と、なんとこちらのフォローまでしてくれました。とても素敵な方で、いつかもし逆の立場になったとき、私もこうしたいと思う程の神対応。勉強になりました。
お友だちの物を壊してしまったり、お友だちにけがをさせてしまったり。子育てをしていくなかで故意ではないにせよ、わが子が加害者になる可能性があるということを改めて思い知らされました。親も子どもも誠意を持って対応することが大切だと実感。一歩一歩、共に成長していこうと心に決めたのでした。
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監修/助産師REIKO
著者:鬼頭いちか
4歳と1歳の男の子の母。パワフルな義両親と敷地内同居中。夫は単身赴任中。貿易関連の資格を多数保有。