せっかくのご馳走なのに
義母は久々に会うということもあり、帆立やいくらやえびなどの海の幸をたくさん用意してくれていました。私は普段買えないような豪華なおかずに舌鼓を打ったのですが、子どもにとっては食べ慣れぬ食材ばかり。義母がおいしいからとすすめても、いらないと言い切る始末。なんとかひと口食べさせても「ウェーまずっ」と! 義母は「そう。あんまり好きじゃなかったのね」と残念そうでした。
その他にも煮物などを用意してくださっていたのですがあまり食べず、白ご飯ばかり食べていました。子どもたちはお行儀も悪く義母に注意されていましたし、私はせっかくのご馳走を食べたことも忘れるぐらい疲れてしまいました。
「YouTube見たい!」
ごはんのあとはみんなでのんびりと団らんしていたのですが、飽きてきた娘たちはYouTubeを見たいと騒ぎ始めました。最初は渋っていたのですが、あまりにもうるさいので見せることに。YouTubeをおそらく初めて見た義母はひと言、「いつもこういうのを見ているの?」。
悪気はなかったのかもしれませんが、私の中では「いつもこんなものばっかり見せているの」に脳内変換され、いたたまれない気持ちになりました。そして、心の中で娘たちに対し「今日は変なコンテンツの動画を選びませんように」と唱えていました。
甘い母だと思われてしまったかも
YouTubeも最初は見せないと言っていたのに折れてしまったように、子どもの言いなりになってしまったシーンが他にもありました。例えば、お菓子がもっと食べたいと言われるたびにあげたり、あいさつができなかったことをうやむやにしてしまったり。
私はその場の雰囲気を壊したくなく、止めることも怒ることもしなかったのですが、甘い親だと思われているのではとずっとモヤモヤしていました。「今日は特別なのです!」と言い訳したかったです。
久々の帰省は気をつかい疲れました。自分の子育てを採点されている気持ちになり、子どもたちが注意されているのを見ると、自分にも言われているように感じました。義両親にはそのような思いはなかったかもしれませんが、今思うと私は良い母だと思われようと必死だったのです。今後は帰省の機会も増えていくと思うので、気張らないでいられるようにしたいです。
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イラストレーター/まっふ
著者:小川恵子
8歳と4歳の姉妹の母。育児サークルの幹部や習い事、執筆活動など、精力的に育児を楽しんでいる。