会計はすべて彼任せ
私と彼は結婚するまでに5年ほど交際し、そのうち2年間同棲していました。同棲していた当時、お互い会社員として働いていたのですが、家のものを買うときや、外食の会計に関してはすべて彼持ち。私個人が使用するものや洋服などはもちろん自分で支払っていましたが、2人で出かけたときなどの買い物の会計はすべて彼。「私が出すよ」と言っても彼は「いいからいいから」と言って譲りませんでした。
私は当時、彼の給料を知りませんでしたが、きっとかなり稼ぎがあるんだろうなぁと呑気に考え、支払いを彼に任せていたのです。
結婚後、彼の部屋を掃除していると…
2年間の同棲生活を経て、一緒に生活することにも慣れたころ、彼からプロポーズをされました。返事はもちろんイエス。そのまま入籍し、うれし恥ずかしな新婚生活が始まったころ、事件は起こったのです。
彼が仕事へ行き、私は家で掃除をしていたとき。ふと、彼の机にあるクレジットカードの明細書が目に入りました。それまで、わが家の家計は彼にほぼ任せっきりだったので、さすがに結婚してからは私もやりくりに協力しないと!と思い、明細書を見たら……。なんと、そこには“借入”や“次回返済金額”といった文字が!!
その額およそ30万円とあり、「あれ? これってもしかして借金……?」と、私は頭が真っ白になってフリーズしてしまいました。
借金の真相
帰宅した彼に、明細書を見たことを正直に話しました。また借金をしているのかどうかを彼に尋ねると、彼は「本当にごめん。言い出せなかったけれど、今までの出費が自分の給料だけではまかないきれなかった」とキャッシングを利用していたと打ち明け、謝罪をしてきました。
そのとき私がまず感じたのは、借金を隠していたことへの怒りではなく、なぜ今まで自ら進んで「俺が払うよ」と支払っていたのかということ。その疑問を伝えると、「君に負担をかけたくなかった」と、ひと言。
幸い、今まで私が貯金していたお金があったので、借金はすぐ返済できたのですが、彼に支払いを任せきりだった自分と、それを相談してくれなかった彼へ憤りを感じ、その晩は泣きながら夫婦喧嘩をしました。
それから2人で徹底的に話し合った結果、彼はもう二度と勝手に借入れをしないこと、家計に関しての支払いは2人の給料から支払うこと、今後の家計のやりくりは私がすること、が決まりました。
ルールをつくったことで、今では私も彼もお金に関して正直に意見を言い合えるように。あのとき明細書を見つけたのは運がよかったのかも、と思います。
著者/森 千春
作画/こいでちゃこ
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