「大丈夫よー」でいいの?
娘がよく遊ぶお友だちの中には、やんちゃな男の子Yくんがいます。Yくんは私など他のママを叩いたり、石を投げたり、勝手にかばんの中身を出したりと、NG行動をしばしば。Yくんママはいつもきちんと叱るのですが、同じく一緒に遊ぶAくんママはいつも「大丈夫、大丈夫」、「平気だよー」とYくんに笑顔で言います。
Aくんママはやさしさで言っているのだと思いますが、NG行動に対して「大丈夫」と言うのが、本当に正解なのだろうか? といつも思っていました。
Bちゃんママのケース
そんなとき、ときどき公園遊びに参加するBちゃんママにYくんが石を投げました。Bちゃんママは妊娠中。そこそこ大きな石を投げたので、私はヒヤッとしてしまいました。いつも通りYくんママはYくんを叱ります。するとBちゃんママは「ひどい! Yくん! Bちゃんママ怖かったよ!」と泣くフリを始めました。
それにYくんママも乗っかり、「大変! Bちゃんママが泣いちゃった! どうしよう」と続けました。するとそれまでニヤニヤしていたYくんは真顔になり、ママに言われずとも「ごめんね」とBちゃんママに謝ったのです。
私的には正解
私は今まで「やめようねー」、「やられたら嫌だよ」と当たり障りのない言葉をかけていました。けれどあまりYくんに響いている感じはなく、「まあ自分の子じゃないし、あんまりしつけに踏み込むのもな……」と思い、Yくんママが叱るのを待っていたところがあります。
そんなときにYくんにヒットしたBちゃんママの対応。やられた側の気持ちをきちんと言葉にすることで、Yくんにきちんと向き合っている感じもあり、Yくんのケースでは私的にBちゃんママの対応が正解かなと感じました。
その後YくんのNG行動が減ったかというと、そうでもありません。けれど、Yくんが何か感じられたかなと思える出来事だったので、Yくんのためにも「大丈夫だよ」ではなくBちゃんママのような対応を続けていこうかなと思っています。
著者:山口花/女性・ライター。2017年生まれの女の子と、2021年生まれの男の子のママ。夫の地元で個性的な人たちに囲まれながら育児しつつ、教育系ライターとして活動中。
作画:星田つまみ
※ベビーカレンダーが独自に実施したアンケートで集めた読者様の体験談をもとに記事化しています