夢の新婚生活は…
夫とは中学の同級生で、大学生のときに交際をスタート。
長い付き合いだったので、結婚しても何の問題もないと思っていました。毎日一緒にいられて、他愛もない話をしながら二人で仲良くごはんを食べる日々を想像すると、結婚生活が楽しみで仕方ありませんでした。
しかし、結婚したときの夫は社会人2年目。とても多忙で、朝は6時に家を出て、夜は10時ごろに帰宅し、家に帰ってきてからも仕事をするほど。休みの日も寝ているか仕事をしていて、ゆっくり会話をする時間などありませんでした。
想像していた新婚生活と現実とのギャップに、ショックを受けた私。どうにかして理想の新婚生活を手に入れたいと考え、「ごはんは毎回手作りのものを一緒に食べる」とひとりで勝手に決め、夫に合わせて朝5時に起きてごはんを作り、夜遅くまで帰りを待って夫と夕食を食べるようになりました。
こんなに頑張っているのに!
しかし、夫に合わせた生活に変えたことで、無理がたたって体調を崩しがちに。また、夫が朝ごはんを食べずに家を出たり、仕事で帰りが遅くなったり、予定外のことに苛立つようになったのです。
体調不良にイライラが重なり、ある日、ついに夫への不満が爆発!「こんなにやってあげてるのに、私のために何かしてくれようとは思わないの? どうしてそんなに仕事ばっかりなの?」と、溜め込んだ不満を一気に吐き出しました。
すると、夫からは「家事をしてくれることに感謝はしているけど、仕事は減らせないし、無理に僕に合わせた生活をしなくていいよ。帰りが遅いときは、先にごはんを食べて寝ていいから」と返答が。頭に血がのぼっていた私は、今までの自分の頑張りを夫に否定されたようで、怒りはまったく収まりませんでした。
私が価値観を押し付けていただけ?
しかし、ひとりになって冷静に考えると、夫に自分の価値観を押し付けていることに気が付きました。頼まれてもいないのに勝手に家事を頑張って夫に合わせた生活をして疲れて、余裕がなくなって夫を責めてしまうなんて、よくなかったと反省しました。
その後、「お互いが無理せずに気持ちよく暮らすためのルール」を夫婦で話し合うことに。そのなかで、「夜8時までに夫が帰宅しなければ先にごはんを食べる」、「朝ごはんは無理して作らない」、「休みの日は一緒に食べる」など、簡単なルールを決めました。
その結果、私はイライラすることが減って、毎日がうまく回るように。平日はほとんど夫に会えなくても、週末は二人でゆっくり話をしながら食事を楽しむ機会が増え、以前より夫婦仲がよくなりました。
付き合いが長かっただけに勘違いしていましたが、夫婦といえどやはり他人。価値観や考え方は違って当たり前でした。何でも言い合える相手だからこそ、礼儀や節度が必要で、相手を否定したり自分の気持ちを押し付けるようなことはよくないのだと、改めて学びました。
今も夫と衝突することはありますが、そのたびに価値観や意見をすり合わせ、ちょうどいい落としどころを見つけては「夫婦のルール」を改定しています。そのおかげか、現在は結婚して10年になりますが、夫婦で仲良く暮らすことができています。
著者/佐藤ひかる
作画/霜月いく
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