ベビーカレンダーは、多様化している家族のあり方=“新しい家族のカタチ”について発信する取り組みを開始しました。当事者のリアルな声を紹介していきます。多様な幸せを実現できる社会、そして、もっと「家族を持ちたい」「赤ちゃんを産みたい」と思う人が増える世の中づくりの一助となりますように。
夫の娘にとって私は「お父さんをとってしまう人」
現在の夫と知り合ったきっかけは「互いの友人の紹介」です。私の女友だちと夫の男友だちが職場の同僚で、その友人たちが私たちを引き合わせてくれました。当時、夫との2人暮らしが当たり前だった娘にとって、いきなり現れた私は「お父さんをとってしまう人」だったようです。息子は幼かったので何もわかっていませんでしたが、夫の娘は息子より5歳上。しっかり信頼関係を築いていかなければと感じました。娘が4人で暮らす生活をイメージできるようになり、再婚に踏み切れるまで、そこから5年かかりました。
「週末家族」でシュミレーション
知り合った当時の家族構成は夫33歳・夫の娘6歳(小学1年)、私32歳・息子1歳8カ月です。子連れでの恋愛だったので、「再婚」を視野に入れてはいましたが、子どもたちはもちろん、夫も私も再婚したらどうなるのか想像もつきませんでした。
そこで週末のデートを「再婚後の暮らしのシミュレーション」にすることに。平日はそれぞれの生活を送り、休日は「週末家族」として、保育園や小学校の行事を覗いたり、食卓をみんなで囲んだりする生活を続けることにしたのです。そうしてみんなが再婚後の生活をイメージできるようにしました。
再婚し、一緒に暮らし始めると…
5年がたち、ようやく再婚することに。再婚するまでに5年の歳月をかけたので、子どもたちや互いの両親も納得の上で一緒に暮らし始めることができました。また、再婚した場合の課題も夫と話し合っておいたので、再婚後はイメージに近いスタートを切ることができました。
夫と知り合った当初、夫と並んで歩いているだけで間に割って入って夫にくっついていた娘。再婚するときは小学6年生になり、娘自身が成長したことで私との関係性も変わっていたように思います。再婚後の新たな生活での娘との関係はとても順調です。
子どもを交えたお付き合いは現実的で「ときめき」にはほど遠いものでした。互いの子どもにとってふさわしい親なのかを見極めるための5年間でもあり、つい見る目が厳しくなり衝突も多かったように思います。また、夫の娘の心がどうしたら開くか悩んだこともありました。結局娘自身の成長を待つ結果になりましたが、こうした時間をかけたことで、落ち着いた家族になれていると思います。ステップファミリーになってよかったです。
著者:大智れいこ
再婚した事で互いの子ども達と養子縁組をしました。子育ての終わりが近づき、夫婦のあり方と自分の仕事について考え始めている50歳です。