頼りになる年上の彼
当時、20歳だった私は、短大で彼と出会いました。彼は私の9歳年上。社会人として働きながら、国家資格を取るために職業訓練生として私と同じ短大に通っていました。
彼女がおらず、趣味の水泳やフットボールをにのめり込んでいた彼。一方の私には交際中の男性がいたのですが、別れるか別れないかの瀬戸際にいて、結局別れてしまいました。その後、ずっと恋愛相談に乗ってくれていた彼と付き合い始めました。
ちなみに元彼と別れた理由は、職場の先輩に誘われたことがきっかけで、元彼が夜のお店にどっぷりはまってしまい、とても嫌な思いをしたからです。そのとき、親身になって話を聞いてくれたのが彼でした。
適切なアドバイスをくれる年上の彼に頼もしさを感じていた私は、彼から告白されたとき、「こんなに素敵な人と付き合えるなんて」と、とてもうれしかったのを覚えています。
お金は折半で!
社会人だった元彼はかなり稼いでいて、基本的に私が欲しい物は何でも買ってくれました。私がお金を出したのは、元彼の誕生日とクリスマスにあげたプレゼントくらいだったと思います。
そのことを彼に話すと、「俺も誕生日やクリスマスのプレゼントは買う。でも、デートにかかるお金や車のガソリン代などはすべて折半にしたい。元彼と同じは嫌だから」と言い出しました。
今になって考えると彼の主張はよくわからないのですが、当時の私は『恋は盲目』と言わんばかりに、二つ返事で「わかった!」と言って、そのときは納得してしまったのです。
9年経った今でも謎の契約が続き…
それから9年が経ち、このよくわからない契約が今でも続いています。結婚し、子どもが二人できて私が時短勤務になっても、生活費はすべて折半です。正直つらいです。
彼は正社員として働いてボーナスももらい、最新家電が発売されたらすぐさま買いに行きます。一方の私は、時短勤務で稼いだわずかな給料は生活費や保育料にすべて消え、貯金もできません。ローンも組めません。本当にキツくて何度か彼に相談したのですが、「あのときに決めた契約を忘れたのか? それに俺だってキツイんだから!」と、まったく理解してもらえません。
当時と今現在では、子供が産まれて私の仕事も変わり、金銭事情がまるで違うことを理解してほしいです。
周りに相談すると、「折半はおかしいでしょ。育児もあなたがやっているのに」と、大半が私の味方をしてくれます。私の周りでは、旦那さんのお給料から生活費や家賃、保育料を払っている家庭がほとんどです。
彼と付き合い始めた当初は、こんな未来になるなんて思ってもいませんでした。結婚してから、「出費は折半」の契約がこんなにも重荷になるなんて……。今後も引き続き彼に掛け合ってみますが、もし彼が少しも理解してくれないのであれば、最悪離婚も考えるつもりです。
原案/もりひなさん
作画/霜月いく
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