早起きして苦手な料理を頑張っていたのに…
私はあまり料理が得意なほうではありません。結婚したばかりのころはレシピを見ながら、なんとか頑張って食事を作っていました。また、早起きも苦手だったのですが、自分より早く出勤する夫のためにと、夫より先に起きて朝食を準備。味や見た目が多少悪くても、バランスよく栄養をとれるよう心がけていました。
そして、夫が少食だということは結婚前からわかっていたので、食事の量は少なめに。そうして、いろいろな工夫をしながら私は夫の分も朝食を用意していました。新婚のころの夫はうれしそうにすべて食べてくれていたのですが、月日が経つにつれ、夫が朝食を残す日が増えていきました。
「もう作らなくていいよ」と言う夫
朝食を作る前に、夫に食べるかどうか聞いてみた日もありました。しかし、寝起きで頭が働かないのか返事がはっきりしないことや、時間ギリギリまで起きないことも多かったので、結局、食べるかわからなくてもとりあえず夫の分も作っておくことに。
それでも箸をまったくつけず、さらには食卓に座ることもなく家を出ることが増えていき、「私の料理が口に合わないのかな」と悲しい気持ちになりました。ある日、「頑張って早起きして作っているのに、残されると悲しいよ」 と夫に伝えると、「朝は食欲がないから、もう作らなくていいよ」と言われました。
新婚のころは、無理して食べてくれていたようです。それから私は、自分の分だけ朝食を作るようになりました。
結局いるの?いらないの?
その後、子どもが生まれ、子どもと一緒に朝食を食べていたとき、夫が「俺の分は?」 と聞いてきました。「え、いるの?」 と言うと、「今日は食べたい」 とのこと。
そんなこと急に言われても……と思いながら、その日は私の分を分けることに。「今日も食べるかな」と、念のため翌日は多めに朝食を作ると、「いらない」と言う夫。そんなことを何度か繰り返し、もう夫に振り回されたくなかった私は、ある日、夫への怒りが爆発してしまいました。
「健康のために朝ごはんは食べたほうがいいと思うけど、作って残されるのはもうイヤ! 食べたいときは自分で作って!」 と私が怒ると、夫は「そうだね、ごめん」 と申し訳なさそうな表情。どうやら、今までのことを振り返って、私に迷惑をかけていたことを反省したようです。それ以降、わが家には「朝ごはんを食べたいときは自分で作る」というルールができ、一件落着となりました!
結婚してもうすぐ10年。わが家では今も「朝食を食べたいときは自分で準備する」 というルールは変わっていません。はじめからそのようにできたらよかったのかもしれませんが、「家族になるとこうやって少しずつルールができていくものなんだな……」と感じた出来事でした。
著者/斉藤ひかり
作画/霜月いく
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