すると、産婦人科医がわこさんのところへやってきてー!?
え? 赤ちゃんの心拍が!?
産婦人科医はわこさんのところに来るなりこう言いました。
「あのねー、赤ちゃんの心拍が下がってきたので、今から帝王切開しますねー」
赤ちゃんの心拍が下がったことはもちろん、急な帝王切開という展開に驚き戸惑うわこさん。医師のスピーディな説明からも、早急におこなわないといけない状況であることが伝わってきます。
心の準備ができていなかったわこさんは、準備が進むにつれてどんどん手術が怖くなってきました。すると、中川さんが手をぎゅっとにぎってくれて、言いました。
「不安ですよね。大丈夫ですよ。とっても腕のいい先生が手術してくださるので」
中川さんの手に安心するわこさん。わこさんはいよいよ手術室へと運ばれました。そのときも、中川さんはわこさんの手を握ってくれていました。
大勢の医師や医療スタッフたち。手術室のライト。それはドラマで見たような光景でした。
このライトがわこさんが見た最期の光景になった可能性があったことを、この時は想像もしていなかったのです。
◇ ◇ ◇
助産師さん曰く、経過が順調な妊婦さんであっても、誰しも帝王切開が必要になる可能性があるそうです。しかし、突然のことだと心の準備ができていないので戸惑いも大きくなってしまいます。できるだけ焦らなくていられるよう、帝王切開について、妊娠中に家族と一緒に知識を深めておけると安心ですね。
監修/助産師REIKO
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