長時間におよぶ練習
私が高校2年生のときのお話です。私は吹奏楽部に入っており、金管楽器を担当していました。私が所属していた吹奏楽部の練習はかなり本格的で、全国大会の出場経験もあるほど。普段から長時間の合奏や、他校との合同練習などをおこなっていました。
そんなある日、生理2日目のタイミングで他校との合同練習をおこなうことに。今日もきっと合奏の時間が長くなるだろうと予想していたので、合奏前にトイレへ行って新しいナプキンに替えました。
これで準備は完璧! そう思ったのですが……。
4時間後、椅子から立ち上がると…
予想通り練習は長引き、休憩をとれないまま3時間が経過。私は金管楽器を吹いていたので、演奏するときにはおなかに力を入れなければならなかったのですが、そのたびに経血が出ている感覚がありました。しかし、演奏会が近かったため場の雰囲気もピリついており、トイレに行きたいと言えるような空気ではありません。
結局、練習は4時間ほどで終了。やっと終わった!と立ち上がった瞬間、なんとなく制服のスカートが濡れている感覚がありました。「嫌な予感がする……」と、自分の座っていた椅子を見てみたら……。予想通り、制服をつたって椅子にまで経血が漏れていたのです!
「どうしたの?」と友人が声をかけてくれ…
この日の練習には男子生徒も参加しており、顧問の先生も男性。絶対に見られたくないと思いつつ、周囲はみんな片付け作業に忙しそうで、助けを呼びにくい状況でした。しかし、片付けもせずじっと座っている私の異変に気づいた友人が、「どうしたの? 疲れた?」と声をかけてくれました。そこで私は、友人に事情を話すことに。
すると友人が、すぐに自分のタオルを私の椅子に置き、経血を隠してくれました。さらに、友人が持ってきていた部活用のウィンドブレーカーを私の腰に巻き、スカートの血も見えないようにカバーしてくれたのです!
その後、私は椅子を部屋の端へ持って行き、濡らしたティッシュで経血の汚れを落としました。そして、急いでトイレで新しいナプキンに交換。友人のウィンドブレーカーを腰に巻いたまま、周りにバレることなく帰宅することができました。
経血漏れをしたことを顧問の先生や男子生徒に知られたくないという気持ちが強かったので、友人が気付いてフォローしてくれたことには、今でも感謝の気持ちでいっぱいです。これを機に、長時間トイレに行けない可能性がある日は、夜用のナプキンと昼用のナプキンを重ねたり、サニタリーショーツの上に短いスパッツを重ねたりするようになりました。
著者/anyonnyon
作画/マメ美
監修/助産師 松田玲子
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