転職したての私、出世欲の強い夫
私は娘が1歳のころに正社員として職場に復帰しましたが、子育てとの両立がきついなと感じて退職し、フリーランスとして働くことにしました。夫は真面目な性格でキャリアアップしたい気持ちが強く、当時は仕事に有利な資格取得のために休みの日も勉強をしたいといった状況でした。仕事よりも娘を優先したいという気持ちで転職したはずなのに、私は新しい仕事が楽しくて、どんどん仕事の量を増やすようになっていきました。
土日は仕事や資格の勉強に充てたい私たち夫婦は、時間を決めて家事と育児を分担しました。午前中に家事を分担しておこない、午後は2時間おきに娘のお世話を交代でするといった体制にしました。平日も娘が寝たあとに仕事がしたかった私。娘を無理やり早い時間に寝かせようとして、娘がなかなか寝なくてイライラしてしまうこともありました。
表情が暗く、言葉の遅い娘
そんな日々を続けているうちに、娘の表情はどんどん暗くなっていってしまいました。そして、娘が2歳1カ月のときに保育園の先生から「○○ちゃん(娘)は保育園でほとんど言葉が出ないんです」と言われてしまいました。
発達相談に娘を連れていくと、発達支援員さんから「語彙が少ないので、ご両親がたくさん言葉のシャワーをかけてあげてください」と言われました。私は、娘を優先したくて仕事を変えたはずなのに、優先順位を間違えてしまっていたなと反省。仕事の仕方と娘への接し方を変えることにしました。
言葉が増えて明るい表情を取り戻した娘
それから私は、仕事を減らして保育園が休みの週末に仕事をするのをやめました。私は娘にたくさん話しかけて、言葉の発達に良いとされる絵本を1日に10冊ほど読み、休日は娘を公園で遊ばせて、自分の時間をすべて娘にかけることに。
娘は徐々に明るい表情を取り戻し、発達相談の日から2週間後には2語文、3語文と言葉が発達していきました。保育園の先生も、娘が保育園でたくさん話せるようになって安心した様子。夫もこの出来事がきっかけで、娘と関わる時間を増やしてくれるようになりました。
転職をきっかけに、つい仕事にのめり込んでしまった私。娘は寂しそうで暗い表情をするようになってしまいました。保育士さんからの言葉をきっかけに優先順位を見直し、娘は徐々に明るい表情へ戻り、言葉も一気に成長しました。今後も優先順位を間違えないよう子育てをしていきたい、と感じた出来事です。
※本記事の内容は、必ずしもすべての状況にあてはまるとは限りません。必要に応じて医師や専門家に相談するなど、ご自身の責任と判断によって適切なご対応をお願いいたします。
著者:本田ひな/女性・ライター。2歳女児の母。管理栄養士として保育園に10年勤務した経験と、投資歴13年の経験を生かし、栄養やお金について執筆中。
※ベビーカレンダーが独自に実施したアンケートで集めた読者様の体験談をもとに記事化しています