生理痛に悩まされる母の姿
私の母は子宮筋腫があり、長年治療をしていました。生理のたびに横になり、つらそうにしていた母の姿をよく目にしていたことを覚えています。
そのため、生理時の腹痛や不調は当たり前にあることで、薬を飲んで対処すれば普段と変わらず過ごせる自分は、母よりも生理は軽いほうだと思っていたのです。
年々ひどくなる生理痛
学生時代はそれほど気にしていなかった生理痛が気になりだしたのは社会人になったころです。経血量も増えたように感じ、鎮痛剤を飲んでも体が重だるく、しんどい時間が多くなりました。
それから「効果を得られないし……」と、つらくても薬を飲まずに痛みに耐える日々が続きました。今考えれば、鎮痛剤が効かないほどの生理痛は正常ではなく、このとき婦人科を受診するべきだったなと思います。
女性ばかりの職場でしたが、生理で欠勤や早退はする人もいなかったので、なんとなく周囲に「生理でつらい」ということを言いづらかったのです。
生理痛で気を失いかけた
婦人科を受診せず、鎮痛剤も本当に大事なとき以外は服用せず生理痛に耐える日々が続いたある日、ついに私の体が悲鳴をあげました。
通勤中の電車の中で全身の血の気がサーッと引く感覚があり、倒れそうになるくらいの腹痛とめまい、吐き気に襲われたのです。その場は気力で何とか持ちこたえ、途中駅で下車してトイレに駆け込んだ私。
10分程度で治まったものの、ここでやっと病院で診てもらおうと決めました。
そして、婦人科を受診すると、「子宮内膜症」と診断されました。年々増えた経血の量や、日常生活に支障が出るような痛みや不調は病気が原因だったのです。
自分が子宮内膜症であるとわかったあと、関連書籍などを見ると「生理痛があることは当たり前ではない」ということが書かれており、自分の体がずっとSOSを出していたことに気づきました。
痛みを我慢せず、受診することの大切さを実感した私。これからは自分の違和感を我慢しすぎないようにしようと思った体験です。
著者/はやたなぎさ
作画/ちゃこ
監修/助産師 REIKO
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