今回ご紹介するのは、あこさんのケースです。大学生で初めて彼ができたあこさんは、彼の家で初体験をすることに。お互い初めてだった2人は、コンドームがはずれていたことがわかってパニックに! 結局、コンドームはあこさんの中にあったのですが、彼は見つかったことで安心し、「あとは洗えば大丈夫でしょ」と楽観的。あこさんは彼にまかせていられないと婦人科を受診し、緊急避妊薬(アフターピル)を飲んだのですが――。
緊急避妊薬を飲んだとしても、タイミングによっては妊娠してしまう可能性があることを婦人科で知ったあこさん。しかも、生理が開始予定日を過ぎてもなかなかこなかったのです。心配で妊娠検査薬を試しましたが、陰性。その結果にホッとしつつも、生理がくるまでは不安を拭いきれませんでした。その不安を彼に伝えても「アフターピルを飲んだんだから大丈夫」と、相変わらず楽観的。幸い、その日に生理はきましたが、心配もせず楽観的過ぎる彼をもう信じることができなくなり、あこさんは別れを告げたのでした。
アフターピルは「排卵を抑制して妊娠しないようにするホルモン剤」なので、いくら72時間以内であっても、服用する前に排卵してしまったら、アフターピルで避妊することはできません。それどころか、排卵を抑制するホルモンは、排卵後になると、子宮内膜が増殖するのを促進し、受精卵を着床しやすくする効果があるのです。そのため、緊急避妊薬とも呼ばれるアフターピルでも100%の避妊はできませんし、「アフターピルを飲んだから絶対に大丈夫!」とは言い切れないのです。
なお、コンドームは失敗がないとは言えない避妊法です。コンドームは性感染症予防には有効と言われています。しかし、望まない妊娠を確実に避けるなら、女性が主体となって避妊できる、ピルの服用や避妊リングとも呼ばれるIUD(子宮内避妊具)の使用のほうが、男性用の避妊具よりも失敗が少なく、避妊効果が高いと言われています。
原案/松丸あこ
作画/小出ちゃこ
監修/助産師REIKO
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