妻の実家へ行って話し合おうとしたけれど、家には泊めてもらえず、マンガ喫茶に入った。狭い部屋で夫はゴロンと寝ころんで、これまでのことを思い返す。
妻から「娘に関心がない」と言われるまで気づかなかった。知り合いのママさんに「結ちゃんの話が全然出てこない」と指摘された時もスルーした。
でも久しぶりに会った娘が、思っていたよりも小さくて、足もまだおぼつかない姿を見て、自分がいかに娘を見ていなかったかを思い知り、ショックを受けた。
妻の顔色や体裁……自分への評価だけを気にして、結のことを何も見ていなかった。結のお世話をするときはいつも「自分のため」だった。
これまで仕事終わりに結の様子を聞いたことも、発達を気にかけたことも、全部なかった。自分の行いに後悔し、涙を流して……。
「ずっと裏切ってきたんだ」これまでの過ちに気づき…
これまで結のことを気にかけたことがなかった。雪穂の顔色をうかがって、機嫌をとるために絵本を読んだり、お世話をしているつもりになったり。
それなのに、そんな気持ちにも気づかず、結は自分を見てうれしそうに笑って、駆け寄ってきてくれた。
「俺はずっと、雪穂の気持ちも、結の気持ちも裏切ってきたんだ……」
これまでしてきたことを思い返し、自分の過ちにようやく気づいた夫。
「今度こそ、二人に向き合いたい」
妻が「別々の道を歩む」ことを考えていると告げられたけれど、妻と娘と向き合って一緒に暮らしていきたい……! 夫は驚きの行動に出る。
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