帰ってきたお母さんへ「自慢して俺のことバカにすんの。ウゼー」と嘘をつかれました。お兄さんには賞状を破かれ、お母さんからは“お兄ちゃんをバカにした罰”として折檻されたM美さん……。そんな話を聞いたパパが、「なぜそこまで自分の子どもに暴力をふるえるんだ」と涙を流すと、M美さんは……?
毒親マンガの作者と夫に事実を告げられ…
「なんでって……それは私が悪いからだよ」
毒親マンガの作者も、パパも、M美さんの言葉を聞いて驚きました。
「だって母がいつも私を殴りながらそう言ってたし……それ以外に理由がないっていうか……」
「な、何言ってるんだM美! そんなわけないだろ! その考えはおかしいよ!」
間違った考え方をするM美さんを懸命に正そうとするパパ。
「M美さん、悪いのは理不尽な暴力を振るう親ではありませんか? 今伺ったお話はしつけの範疇を著しく逸脱しています。あなたは悪くありませんよ」
毒親マンガの作者は、冷静に話し始めました。
「失礼を承知で申し上げますが、あなたのお母様は毒親です。あなたが殴られたのは、あなたが悪いのではない。まずそこに気がつく必要があります」
毒親マンガの作者の言葉に混乱するM美さん。
「母が毒親で、私は悪くなかった……? その考えは今までしたことがなかった」
頭を抱えるM美さんへ、毒親マンガの作者は座るものがあるかを確認し、「古い座椅子にM美さんのお母さんが座っている、と想像してください」と指示して心の整理を始めようとしました。
するとパパが慌てて……
「ちょっと待ってください! 今ひどい虐待話を聞いたばかりでわかると思いますが、M美にとって母親は心の傷をえぐるトラウマ的存在です! それはあまりにも酷じゃないですか!?」
必死に止めようとしました。
しかし、 心理カウンセラーの資格を持つ毒親マンガの作者は、
「いえ、これはゲシュタルト療法(解決していない問題・悩みを、再体験することで“今、ここ”での“気づき”を得る心理療法)という有名な心理セラピーです。今だからこそM美さんには“気づき”が必要ではないかと思います」
M美さんへ心理セラピーの必要性を訴えます。
パパが心配する一方、当のM美さんは、
「やるわ、私。自分の親について初めて客観的に見ることができて、目から鱗が落ちた気分なの」
そう言って、毒親マンガの作者の指を受け、座椅子にお母さんが座るイメージをするのですが……?
自分が悪いから虐待(暴力を受けることなど)は仕方ない、という間違った思考になっていたM美さん。日常的に虐待を受けて育つと、“虐待は異常ではなく当たり前”になってしまうのかもしれません……。毒親マンガの作者やパパから間違いを指摘され、M美さんの閉ざされていた世界が初めて開けてきている様子。また一歩前進したM美さん……母親の存在はトラウマかもしれませんが、乗り越えてほしいですね。
※本記事の内容は、必ずしもすべての状況にあてはまるとは限りません。必要に応じて医師や専門家に相談するなど、ご自身の責任と判断によって適切なご対応をお願いいたします。