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​​「見落としてる人が多いんです」あなたは大丈夫?現役保育士が教えるリアルな防災準備とは?

保育士の中田馨さんが、見落としがちな防災準備や対策について教えてくれました。保育園ではどんな防災対策をおこなっているのかご存知ですか? 園でおこなっている防災準備や対策を各家庭に取り入れてみるのも良いかもしれませんね。ぜひ、一度見直してみましょう!


9月1日は「防災の日」でしたね。保育園でも日頃から防災訓練をおこなっています。そこで今回は、防災の準備についてお話しします。各ご家庭でもすでに防災グッズなど準備はされていることだと思いますが、保育園でしている防災準備や対策で何かヒントになればと思います。

 

保育園でしている避難訓練

保育園では月に1回、必ず防災訓練をしています。防災訓練と一言で言っても、地震、津波、大雨、水害、火災、土砂などがあります。お住まいに地域に起こりえる災害について、今一度確認しておくと安心でしょう。

保育園での避難訓練では、主に下記の項目を決めて防災訓練をおこなっています。

 

・何の災害か?

・どのような規模か?

・どこの地域で起こったか?

・避難場所は?

 

避難訓練では、実際に避難場所まで子どもたちと行きます。実際に避難訓練をおこなうと、あらかじめ手順を頭に入れていたのに、焦ってしまいできなかった…なんてこともあります。避難場所まで歩いてみると、「このブロック塀が倒れたら通れないかもしれない」「ベビーカーでは移動できないかもしれない」など、課題点が出てきます。また、避難訓練時には必ず、消化器の取り扱いと圧力ゲージを確認しています。

 

水や食料などの備蓄

水や食料などの備蓄は、最低でも7日~10日ほど必要と言います。10日×3食×家族の人数分。と考えるととても多い量ですね。

保育園では、定期的に「非常食給食」をおこないます。その日は、非常食を給食に食べるのです。これをおこなうことによって、分かることがあります。それは、「子どもが食べてくれるかどうか」です。例えば、普段市販のベビーフードを食べ慣れていないお子さんは、食べてくれないことがあります。

子どもの非常食を用意するときのポイントは、「子どもが食べてくれるものを用意すること」です。普段、食べ慣れている市販のベビーフードを備蓄することはもちろんのこと、市販のベビーフードを食べ慣れていない場合は、保育園の「非常食給食」のように、お家でも非常食を食べる日を作ってみてもよいかもしれません。メーカーにより、食べてくれるメニューもありますので、いくつか試してみてもよいでしょう。

また、非常食を入れた箱などには「2022年9月入れ替え」など見える位置に記載しておくと、消費期限をすぎていた!なんてことにはならないのでおすすめですよ。

 

防災リュックの中身のチェックで見落としがちなこと

水や食料などは防災リュックに入っているけれど、その他のものはどうでしょう? 衣服は季節に合ったものが入っていますか?また、夏であっても水害などの場合、寒さも感じられる可能性があるので長そでが1枚入っていると安心です。乳幼児にとって必需品のおむつですが、トイレトレーニングのパッドがあると便利です。私は自分の子どものお出かけ時によく使っていたのですが、おむつよりもかさばりませんし、外でのおむつ替えも簡単で重宝しました。また、大人の簡易トイレも必要です。

また、避難する場合に、もしかすると子どもと離れ離れになることもあります。自分の名前など必要最低限の情報を言える年齢ではない場合は、服(背中)にガムテープで名前を書くなどしてもよいかと思います。

 

高さのある家具や重いもの固定

大きな地震が起きた場合、家具が倒れてその下敷きに…ということも考えられます。保育園では高さのある家具は固定して簡単には倒れないようにしています。また、家具のドアは使うたびに閉めることを心がけましょう。引き出しの下の段には重いものを、上の段には軽いものを入れるだけでも、被害が少なくなります。

テレビなどの重たい電化製品などには転倒防止グッズを使うと安心です。たまに、「テレビ台に登って、テレビと一緒に倒れちゃいました」なんて報告をご家庭から受けることがあります。

家具を固定しておくことは、災害が起きたときだけでなく、普段からのお子さん安全対策としても役立ちます。

 

 

普段からの準備があるのとないのでは安心感が全く違います。この機会に家族で、防災について考える時間を取ってみるのもよいですね。

 

 

ベビーカレンダー記事制作の取り組み
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    この記事の著者
    著者プロファイル

    保育士中田馨
    一般社団法人 離乳食インストラクター協会 代表理事 中田家庭保育所施設長

    0~2歳対象の家庭保育所で低年齢児を20年以上保育する。息子が食べないことがきっかけで離乳食に興味を持ち、離乳食インストラクター協会を設立。現在は、保育士のやわらかい目線での離乳食の進め方、和の離乳食の作り方の講座で、ママから保育士、栄養士まで幅広く指導。離乳食インストラクターの養成をしている。「中田馨 和の離乳食レシピ blog」では3000以上の離乳食レシピを掲載中。『いっぺんに作る 赤ちゃんと大人のごはん』(誠文堂新光社)も発売中!

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