対向車線からはみ出て走ってくる車が……。パパがとっさにハンドルを切ったものの間に合わず、対向車とぶつかって車が大破! パパが事故に遭ってしまい……!?
結婚前に夫が「妻を守る」と約束
「あれ? 体がふわふわ浮いてる……ここはどこだ? 事故はどうなった!?」
宙に浮いたパパが地上を見下ろすと、M美さんと知らない男性が会話していました。
「何だ? 何の話をしてる? おーいM美が困ってるだろ」
「わ、待て、何にサインしてるんだ? M美、やめるんだ!」
宙に浮いたパパが一生懸命声をかけても、M美さんには聞こえていません。
「ちょっとすみません!その人は俺の婚約者ですが、何をしているんですか?」
地上にもうひとりパパが現れました。
どうやら事故にあったパパは、過去の記憶をさまよっている様子。
「婚約者様ですか。実はそこのギャラリーで美術品の販売をおこなっていまして……いやー大変おめが高く、たった今ご契約を頂きました」
M美さんがサインしていたのは、美術品購入に関する契約書でした。
パパが契約書を見せてもらうと……
「は、85万のローンだって!? そんなめちゃくちゃな!!」
驚きの契約内容が記されていました。
「もう契約しちゃったので……今からキャンセルするなら解約手数料がかかってしまいますので……そこはご了承くださいね」
「断りきれなくてつい……どうしよう」
涙を浮かべるM美さん。
するとパパが……
「何言ってんですか。クーリングオフ制度ってのがあるんですよ。申し訳ないですけど後で解約ハガキ送りますね」
そう言ってその場から立ち去りました。
「あんな詐欺まがいのセールスに引っかかっちゃダメだよ」
「ごめん……投資になるとかいろいろ言われちゃって……断れなくて」
謝るM美さんにパパは……
「大丈夫だよ。これからは俺が気をつけるし、騙されそうになっても俺がM美を守るからさ」
とやさしく言うのですが……?
パーソナリティ障害で物事を自分で判断することが難しかったM美さん。強引なセールスに押し切られ、詐欺まがいのひどい内容の契約書にサインしていた過去が明らかになりました。昔から騙されやすく、そんなM美さんを守ると約束していたパパ……。M美さんのためにも、事故の状況がひどくないことを願います……。