みんなから愛されていた愛犬
そろそろ妊娠9カ月に入るころのことです。自身の誕生日も近く、長男も1歳6カ月で多感な時期になり、お祝いの話も出ていて楽しく過ごす予定でした。
当時、飼っていたビーグル犬の女の子。まだ8歳で、チビーグルなどと言われるくらい小さくてかわいらしい犬でしたが、前の年に子猫がやってきて、子猫のごはんを盗み食いし続けた結果! あっという間にふっくらしました。本当に愛嬌があり、みんなにかわいがられていました。
そのビーグルが急にごはんを食べなくなり、眠ることが多くなりました。「おなかを壊してしまったのかな?」と様子を見ていましたが……。
みるみる元気がなくなり、右顎のリンパ付近がゴルフボールほどの大きさになっていることに気がつきました。これが原因で衰弱しているのだと思い、すぐ病院へ連れて行きました。
目に見えてからの病気の進行は早く、あっという間に愛犬は逝ってしまいました。具合が悪そうな様子もつらかったのですが、これから2人目が生まれ、みんなで一緒に過ごすと思っていた矢先に亡くなってしまったことへのショックが大きく、しばらくの間は思い出しては涙していました。
ある日、突然の出血で即入院に
気分が落ち込んで途方に暮れていたある日のこと。夜中の0時を回るころ、夫とゆっくりしていたら、突然下腹部に異変を感じてトイレへ。ショーツが真っ赤に染まるほどの出血がありました。
慌てて産院へ電話すると、「すぐ来てください」と言われたので、上の子を当時一緒に住んでいた義母に頼み、里帰り出産を予定していた病院へ車で1時間かけて向かいました。
結果は、切迫早産で即入院。すぐに診察してもらえましたが、「入院」のひと言に夫婦で真っ青に……。「上の子は? 仕事もまだ産休に入っていないのに!?」など、考えることがたくさんありました。
荷物やあれこれを夫に届けてもらい、入院生活へ。その後も破水の疑いで夜に大きな病院へ救急車で緊急搬送されて……。MFICU(母体・胎児集中治療室)に2週間ほど入院し、その間は自分でお湯もくみに行けないほどのベッド生活でした。
MFICUは子どもの出入りが禁止だったので、息子にもしばらく会えず、車椅子での面会が許可されるまでの10日間は息子を思い、泣いていました。
そしてついに面会の許可が下りたのですが、突然ママがいなくなったショックからか、忘れられているように感じました。仕方ないとはいえ、息子の気持ちを考えると「本当にごめんね」と思うばかりでした……。
いよいよ出産。長時間がかかり
その後は状態が落ち着き、はれて自宅へ帰れることになりました。しかし、その後の出産では微弱陣痛になって陣痛促進剤を使うことに。痛みに耐えながら、33時間かかって出産。生まれたころには夫婦でヘトヘトでした。
妊娠期のメンタルは、本当に繊細。愛犬が亡くなって精神的に弱っていたことや、ストレスなどもメンタルに直結するものなのだと実感しました。現在は4人目を妊娠中。さらに過酷になった妊娠生活ですが、「本当の意味で無理をしない」「人に頼ることも大事」だと感じました。
※本記事の内容は、必ずしもすべての状況にあてはまるとは限りません。必要に応じて医師や専門家に相談するなど、ご自身の責任と判断によって適切なご対応をお願いいたします。
著者:ふじ子ママ/女性・会社員。5歳、3歳、1歳の3児のママ。現在第4子を妊娠中で、ワーママとして毎日フル稼働中。歳が近い子育ての大変さを感じつつ、犬や猫に癒される日々です。
イラスト:森田家
※ベビーカレンダーが独自に実施したアンケートで集めた読者様の体験談をもとに記事化しています