付き合って半年で同棲…そこから10年
彼と同棲をする前、彼は週末、私の住むアパートまで車で45分もかけて通ってくれていました。しかし、それが面倒になったのか、彼から「一緒に住もう」という提案が。付き合い始めてまだ半年ほどだったため、「同棲はまだ早いかな……」という気持ちがありましたが、彼になかば押し切られるようなかたちで同棲することに!
同棲を始めてすぐのころは、食の好みや生活スタイルがまるで違い、私たちは喧嘩ばかりしていました。それでもお互いに折り合いをつけて解決し、気がつけば付き合って10年という月日が経過していました。そして、10年という節目で私たちは入籍し、結婚式を挙げることにしたのです。
結婚後の新婚感はゼロ
ようやくプロポーズされたことがうれしくて、結婚式の準備をしているとき、私は有頂天でした。結婚式当日は、家族や友だちに祝福されて、とてもすてきな式に。
しかし、結婚式が終わった次の日、自宅に帰ると目の前に広がっていたのは「ものが散乱して散らかった部屋」。「そうだ、彼は片付けられない人だった……」と幸せだった気持ちが消え、私は一気に現実に引き戻されてしまいました。
せめて掃除くらいしておけばよかった……と後悔したのを覚えています。おそらく、そのときの私は結婚式で気持ちが高まりすぎていたところに、一気に現実を見たことで、どこか「燃え尽き症候群」のようになってしまったのだと思います。
それでも理想のプロセスがあった
なぜ燃え尽き症候群になってしまったのか、部屋が汚くて現実に戻されたこともありますが、10年の交際期間で「結婚」に対しての憧れが強くなりすぎて「プロポーズ・入籍・結婚式」という3つが私の中で「結婚のゴール」になっていたことも一因だったと思います。
結婚式の後のことなんてまったく考えていなかった私は、すっかり脱力してしまいました。また、「結婚したら子どもがほしい」という思いを交際中から今もずっと抱いていますが、まだ子どもを授かることはなく、私は32歳になりました。周囲では2人目の子どもを生んでいる友だちもいて、気持ちばかりが焦っています。
結婚前に同棲をしたことで、彼の性格や価値観を知ることができました。しかし、長く同棲していたことで、自分の中で「結婚」への憧れが大きくなりすぎてしまっていたのだとも感じました。結婚式という自分の中の「結婚のゴール」を迎えたことで、どこか現実とのギャップも大きくなってしまった。長く同棲していたことを、今では少し後悔しています。
著者/池森りえ
イラスト/ののぱ
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