夫が娘の食事を初めて作った。パパが作ったごはんをにこにこ顔でおいしそうに頬張る結ちゃん。気に入ってくれた様子。
「これを毎食、俺のごはんも作りながらって大変だったよね……いつもありがとう」と伝えると、「こんなの、だいぶ楽になったほうだよ」と一蹴されてしまった。
たった1回、楽な食事を作ったくらいで、当時の大変さをわかったつもりにならないで。そう言われているような妻の言葉に、夫は謝るしかなかった。
後悔しても、昔に戻ることはできない。夫は今できることを一生懸命やるしかない。
「私の話、覚えてたの?」
娘のおむつ替えした時間をアプリに記録していると、「最近は特別なことしか記録してない」と妻が教えてくれた。
「……俺だけはこのまま記録してもいいかな」
これまでは何もかも雪穂に任せきりだった。
大きいほうのおむつ替えをしないといけないときは、それとなく逃げたりしていた。
今はまだ娘のことをわかっていないから、しっかり記録して把握するところから始めたい。それに……
「結、おむつかぶれで何度も受診したじゃん?」
「えっ! 私が話したこと、覚えてたの?」
てっきり、何を話しても全然耳に入ってないのかと思ってた……! 妻の質問に、夫は?
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