転院先の病院でもたびたび出血があった美山さんですが、入院中に32週を迎えられ、ホッとしていました。
しかしその数日後、夜中に「ピチョン」という音で目が覚めたのです。
美山さんは寝ぼけながら、出血したのかと思いトイレで確認しましたが、血は出ておらず少し濡れていました。
気のせいかと思い、そのまま部屋に戻ろうと歩き出した瞬間、あたたかい何かが足の間を伝っていったのです……。
これってもしかして破水…?
美山さんの頭の中に、「破水」の文字が浮かびました。
頭が真っ白になり、その場で立ちすくんでいた美山さんにトイレに来た妊婦さんが気づき、看護師さんを呼んでくれました。
診察してもらうと、破水していることが判明。陣痛がこないことを祈り、34週まで静かに待つことしかできませんでした。
しかし、陣痛がきてしまい帝王切開の手術をすることに。手術室で「赤ちゃん産まれます」と言われ、おなかをグッと押されました。
すると、赤ちゃんが取り上げられ、あおばさんは「おめでとうございます。女の子ですよ」と言われました。しかし、赤ちゃんの産声が聞こえてこなかったのです。
美山さんが「先せ……」と言いかけると、「ほぎゃあぁっ」という赤ちゃんの産声が!
このときの産声を美山さんは一生忘れないと言いました。
◇ ◇ ◇
32週で破水してしまい、さらには陣痛まできてしまった美山さん。無事に赤ちゃんが生まれて産声が聞こえて良かったですね。不安でいっぱいだったからこそ、いっそう、産声が感慨深かったのかもしれませんね。