家具や電化製品の配置が変わっている!?
出産を終え長男と退院したあと、数日ぶりのわが家へ。入った瞬間、私はすぐに「いつもと違う」と感じました。私の留守中、夫だけであれば洗濯物で溢れているであろう洗面所はきれいな状態で、洗濯物はきちんと外に干してあり、床にはチリひとつありません。その時点では、入院中、義母に来てもらってよかった! と私は思ったのですが……。
辺りを見渡すとテーブルや棚、炊飯器やポットなど、さまざまな家具や電化製品の位置が変わっていたのです。
匂いが違う! 洗剤も総入れ替えしている!?
そして、わが家の匂いが変わっていることにも気づきました。なんと、自宅で使用しているありとあらゆる洗剤がすべて変わっていたのです。
私の様子を見ていた義母は「あなたの家の洗剤の匂いがどうしても苦手で、洗剤を全部変えちゃったの。ごめんね!」と笑顔で言われました。さらに、「家具も、こっちの位置のほうが使いやすいとずっと思っていたのよ。変えられてスッキリしたわ」と……。
近くにいた夫は「母さんが買ってくれた洗剤のほうがいい匂いだぞ? これからもこの洗剤にしようよ」と言うのです。
私の気持ちを知った義母の言い分は?
私は夫に「勝手にいろいろなものを変えるなんてショックだよ。せめてひと言言ってほしかった」と伝えました。夫も「母さんも少しやり過ぎたな。母さんに言っておくよ」と言ってくれたのですが……。翌日、義母から「息子から聞いたわ。ごめんなさいね。少しでもあなたたちが快適に過ごせるようにと思っただけなの。それが不快に思われるなんて、思ってもみなかった」としおらしく言われました。
しかし続けて、「でもね、あなたももう少し快適に過ごせるように考えたほうがいいわよ。こんな環境だったら、息子も孫たちもかわいそうよ!」と強く言われたのです……。
私は義母の言葉に何も言い返すことはできませんでした。たしかに私の家事力は義母には及ばないでしょう。それは自覚しています。義母に言われた言葉はショックでしたが、産後の疲れを癒やしたあとは、家族のために家事が行き届くよう頑張りたいと思っています。そして、私の入院中に子どものお世話や家事をしてくれた義母には、改めて感謝の言葉をしっかり伝えたいと思います。
著者:神崎 ハナ
2児の母。発達障がい児の育児に奮闘中。育児や健康に関する記事を執筆中のライター。教職員や福祉の資格を持つ。