2022年に生まれた赤ちゃん約10万人の名前を大調査しました! 赤ちゃんの名前ランキング、よみランキング、漢字ランキングのTOP10をご紹介します。今年で13回目となる赤ちゃんの名前ランキング。気になる2022年の結果は!?
【名前】伝統的な日本の色の名前「レトロカラーネーム」が2022年のトレンド
赤ちゃんの名前ランキングTOP10
多様性やグローバル化が進む近年では海外でも通じるような要素が感じられる名前が増えていますが、その一方で、古風で日本的なイメージのある”レトロネーム“の人気も高まっています。とくに今年目立っていたのは伝統的な日本の「色」がイメージされる”レトロカラーネーム“です。今年の男の子の名前ランキングでは「碧(主なよみ:あおい、あお)」が昨年の7位から順位を上げ、1位に輝きました。「碧」は、「碧色(へきしょく)」とも言われ、強い青緑色を指します。やや黒みを帯びた青色の「紺碧(こんぺき)」や、鈍い青緑色の「青碧(せいへき)」など色の和名にも用いられている漢字です。
さらに今年ランクを上げた注目のレトロカラーネームは、「翠(主なよみ:すい、みどり)」と「葵(主なよみ:あおい、あお)」でした。「翠」は、女の子の名前ランキングで一昨年は圏外から昨年の55位に順位を上げ、今年は19位とさらなる躍進を見せた結果に。「翠」は、「翠緑(すいりょく)」とも言われ、鮮やかな緑色を指します。緑色の羽を持つ翡翠(カワセミ)に由来していて、宝石の名前である翡翠(ヒスイ)にも用いられている漢字です。
「葵」は男の子の名前ランキングで40位、女の子の名前ランキングでは3位。男の子は昨年の51位から、女の子は昨年の4位からランクアップしました。「葵」は、日本の代表的な夏の花、向日葵(ヒマワリ)のような鮮やかな黄色を指す「向日葵色(ひまわりいろ)」に使われている漢字です。男の子の名前ランキングで今年1位となった「碧」と同じく「あおい、あお」とよむことができ、さわやかで清々しいイメージの名前が人気なのかもしれません。
<男女別の傾向>
男の子との名前ランキングTOP3は、1位「碧」、2位「陽翔」、3位「蓮」でした。2018年から不動の人気だった「蓮」を抜き、「碧」が昨年の7位から1位に! 「陽翔」は一昨年3位、昨年2位と順位を上げ、今年も2位をキープしています。近年人気の”と止めネーム“の止め字として使われる「翔」の人気の高さがうかがえます。また、今年6位にランクインした「蒼空(あおと)」もTOP10圏外からランクインしており、これまで”と止めネーム“の代名詞だった「翔」に加えて、”と止めネーム“のバリエーションが増加しています。
女の子の名前ランキングTOP3は、1位「陽葵」、2位「凛」、3位「芽依」という結果に。「陽葵」は一昨年も1位を獲得した人気の名前でしたが、昨年は3位に。今年は見事1位に返り咲きました。2位の「凛」を始め、昨年22位から今年5位にランクを上げた「詩」、3位の「葵」、8位の「紬」、10位の「澪」などTOP10のうち5つが日本的なイメージを持つ名前で、今年も”レトロネーム“には根強い人気がありました。
(※)「凛」と「凜」は同じ「りん」とよむ名前ですが、漢字のつくりの下部分が「示」か「禾」で異なる異体字です。旧字体の「凜」が先に人名用漢字に追加され、新字体の「凛」は2004年に人名用漢字に追加されました。ベビーカレンダーの調査では、どちらも人気が高い名前であるため、分けて集計しています。
「歩夢」「りょうゆう」金メダリストの名前が増加!
日本は、北京でおこなわれた冬季五輪で最多となる18個のメダルを獲得。2018年のピョンチャン大会の13個という記録を上回る結果になりました。今年の赤ちゃんの名づけでも、冬季五輪で活躍した選手の名前を用いた”五輪ネームの人気が増加していました。
「スノーボード」男子ハーフパイプで、日本スノーボード史上初の金メダルを獲得した平野 歩夢(あゆむ)選手と同じ「歩夢(あゆむ)」という名前の件数は昨年23件(115,687件中)から、今年は41件(107,289件中)と1.9倍に。「スキージャンプ」男子ノーマルヒルで金メダルを獲得した小林 陵侑(りょうゆう)選手の「りょうゆう」というよみの件数も、昨年3件(115,687件中)から今年11件(107,289件中)と3.9倍になりました。
また、メダル獲得とはならなかったものの、歩夢選手の弟として話題になった平野 海祝(かいしゅう)選手の「かいしゅう」というよみの件数は、昨年から2.5倍になりました。
2021年の東京五輪から引き続き、若い選手の活躍が目立った北京五輪。選手と同じようにたくましく育ってほしいという想いから名づけをしたママ・パパが多かったようです。
【よみ】男女ともに昨年に引き続き”2音ネーム”が大人気
名前のよみランキングTOP10
男の子の名前よみランキングTOP3は、1位「はると」、2位「りく」、3位「ゆいと」でした。月間ランキングでも首位の座を揺るがせることのない絶対王者の「はると」は、2018年から5年連続で1位に! 3位「ゆいと」、4位「あおと」、5位「みなと」が続き、近年人気の高い”と止めネーム“ が上位に食い込む結果となりました。”と止めネーム“ が人気の中、近年注目を集めているのが2位の「りく」です。一昨年4位から昨年2位に順位を上げ、今年も2位をキープしています。昨年13位だった「そら」も今年は8位でTOP10入りしており、男の子のよみでも”2音ネーム”の人気が高まっていることがわかります。
女の子の名前よみランキングTOP3は、1位「えま」、2位「みお」、3位「めい」でした。今年は、5位の「あおい」以外、1位から7位を”2音ネーム”が独占する結果に。「えま」は1位、「みお」は2位と昨年と同じ結果に、昨年5位だった「めい」は今年3位に、昨年12位だった「さな」は大きく順位を上げて今年4位にランクアップしました。また、昨年11位だった「りお」も6位とTOP10入りを果たしました。将来グローバルに活躍してほしいという思いも込めてか、誰でも呼びやすい“2音ネーム”の人気が高まっていると考えています。
【漢字】1位は「翔」「莉」。男の子は壮大さ、女の子は自然の生命力をイメージできる漢字が人気
名前の漢字ランキングTOP10
男の子の名前に使用された漢字ランキングTOP3は、1位「翔」、2位「大」、3位「陽」でした。これまで3位をキープしていた「斗」が4位に、昨年4位だった「陽」が順位を上げて3位にランクインし、TOP3に変動が見られました。 空高く飛び立つという意味がある「翔」に、大らかでたくましい様子の「大」、日の光を表す「陽」、広大なさまを意味する「悠」、清々しい澄んだ様子の「晴」など明るくあたたかみのある漢字が人気を集めました。
女の子の名前に使用された漢字ランキングTOP3は、1位「莉」、2位「花」、3位「結」という結果に。一昨年、昨年と1位だった「花」を「莉」が上回り、TOP10は自然の生命力を表すような漢字がランクインしました。「成長」や「健やかさ」をイメージさせる漢字で、赤ちゃんの希望溢れる未来を願ったママ・パパが多かったようです。
2022年生まれの赤ちゃんの名前調査では、伝統的で日本らしい漢字やよみの名前の“レトロネーム”の人気が高まっていることが明らかになりました。グローバル化が進むなか、日本らしさを大切にしたいというママ・パパの願いがうかがえる結果に。
そして、この冬歴史に名を刻んだメダリストの名前も増加しました。世界で活躍するアスリートたちの名前をわが子にも、というママやパパがこれから増えるのではないかと注目です。
<調査概要>
調査対象:株式会社ベビーカレンダーが企画・運営している「ファーストプレゼント」「おぎゃー写真館」「ベビーカレンダー全員プレゼント」のサービスを利用された方
調査期間:2022年1月1日(土)〜2022年10月1日(土)
調査件数:107,289件(男の子:54,449件/女の子:52,840件)