なな子さんは息子が生まれる前、家族3人での新生活を心待ちにしていました。
しかし、思い描いていた幸せな生活とはほど遠い現実に、だんだん疲れてしまいます。
息子と2人きりの生活。慣れない育児と寝不足の毎日……。
次第になな子さんは、息子と2人きりの状態がつらく、さらには怖いと思い始めるようになってしまったのです。
私にとってスーパーは…
家の中で、子どもの泣いている声を聞いていたらおかしくなってしまいそうだと思ったなな子さんは、外に出ることに。
外に出ただけで、気分が切り替わりホッとしました。そして、ベビーカーに乗せてゆっくり歩いていると、家では泣いていた息子も、泣き止み一安心。
しかし赤信号で止まってしまうと、また泣き出してしまいます。ずっと外を歩くのもラクではないと思ったなな子さんは、スーパーへ。
すると、見知らぬ高齢の女性がなな子さんの息子を見て、「あら何カ月? かわいい~」 と微笑みながら声をかけてくれました。
息子のことを「かわいくていやし」と言ってもらい、なな子さんはうれしくなりました。
1日中息子と2人きりのなな子さんにとって、スーパーは唯一人と話せる場所だったのです。
しかし、見知らぬ人からの声かけは良いものばかりではなくて……?