人ごみに埋もれてしまう息子
お祭りでは鮮やかな台車が次々に町中を巡行。沿道は多くの人でにぎわっていました。私ひとりでは娘を抱っこするのが精いっぱいで、息子は人ごみに埋もれてしまい、台車を見ることができません。近くに見晴らし台があり、20代前半くらいのお兄さんがひとりで見ていました。
「すみません。この子も一緒にいいですか?」と声をかけた私。するとお兄さんは「いいですよ。さぁ登っておいで!」と息子を抱き上げてくれたのです。さらに息子が落ちないように、ずっと支えて見てくれていました。
娘の鼻水に気づかずにいると……
お兄さんにお礼を言い、別の場所へ移動しました。今度は座れる場所でジュースを飲みながらお祭りを見ていたときです。娘が鼻水をダラダラ流していました。私はそれに気づかずに息子との会話に夢中。
すると横に座っていた10代くらいの2人組のお姉さんが、私に声をかけてサッとティッシュを出し娘にどうぞと渡してくれました。私がお姉さんにお礼を言うと、お姉さんたちは「いいですよ。かわいい~」と言ってやさしく子どもたちに微笑んでくれたのです。
寒くなってきたら
お祭りは夜まで続き、夜はライトアップされてまた美しい台車を見ることができます。しかし、日中と夜では寒暖差が激しく、寒さに耐えられず私は子どもたちに「帰るよ」と言いました。しかし、子どもたちは「まだお祭り見たい!」と帰ろうとしません。
すると隣りに座っていた若いカップルが「これ使ってください」とブランケットを貸してくれたのです。私はお礼を言って早速子どもたちにブランケットを羽織らせました。フワフワで温かいブランケットと同じくらいに温かいカップルの心遣いにとても救われました。
今回助けてくれた方たちは、みなさんオシャレでイマドキの若者といった風貌でした。ワンオペで困っていた私に、どの方も当たり前のように自然に手助けしてくれてほっこり。おかげでお祭りを最後まで子どもたちと楽しめました。わが子たちもこんな若者になってほしいと思ったエピソードです。
著者:都うめこ/女性・主婦。6歳男児と4歳女児のアクティブ転勤族ママ。趣味は公園巡りで、現在公園レポートを20本以上と育児に関する記事を執筆中。元銀行員でFP資格保有。
※ベビーカレンダーが独自に実施したアンケートで集めた読者様の体験談をもとに記事化しています