【前回のあらすじ】個人クリニックにて、胞状奇胎(ほうじょうきたい ※1)との診断を受けた、月野ねこさん。大きな悲しみに耐えながらも、2度にわたる子宮内容除去手術(いわゆる中絶手術)を受けました。しかし、手術から2カ月が経過しても、HCG(※2)の数値が下がらず、総合病院で精密検査を受けることに。結果、「HGCは前回と変わらずで、ほかは何も異常なし」とのこと。今後は経過観察のため、定期的に総合病院に通院して採血検査を受けることになったのですが……。
※1=胞状奇胎は、異常妊娠・絨毛性疾患の1つ。本来は胎盤になるはずの絨毛が異常増殖し、ぶどうのような粒がたくさん子宮内に発生する。
※2=ヒト絨毛性性腺刺激ホルモン。妊娠初期に受精卵から尿中に分泌され始め、妊娠10週でホルモン値がピークになるが、通常ではその後、HCG値は下降する。
※月野ねこさんご本人の体験談ですが、作中での月野ねこさんは“豆田あんこ”という名前になっています。
HCG値が上昇。医師の会議で決まったのは…
※通常、静脈内の採血をおこなう場合の注射針の刺入角度は10〜20°となります。
※カンファレンス=患者の病状や治療方針に関する会議のこと。
総合病院に転院してから2カ月が経過。その間、月野ねこさんは、採血し翌週の診察で検査結果を聞く、というのを繰り返していました。総合病院で最初に受けた診察では「少し様子を見ましょう」と言われていて、はじめは医師のその言葉通り、少しずつですがHCG値は下がっていました。ところが、総合病院に転院して2カ月が経ったころ、またもやHCG値が上昇してしまったのです。
そこで、医師たちがカンファレンスをおこなった結果、「ねこさんと同じように、胞状奇胎でHCG値が上がった患者の症例がある、別の癌センターか大学病院に転院して治療を受けたほうがいい」との結論に至ったそうです。
こうして、ねこさんの長きにわたる闘病生活が始まりました。
監修/助産師 REIKO
月野ねこさんのマンガは、このほかにもInstagramで更新されています。ぜひチェックしてみてくださいね♪
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