その人に会うまでの流れ
その人とは、入会してから1カ月が過ぎたころに会いました。私が入会していた結婚相談所は、マッチングアプリと同じようにネット上のデータベースでお相手を探します。そして、お見合いを申し込んで承諾してもらえたら、相談所を介して会う日取りと場所を調整するというかたち。
その人は、年齢が10歳くらい上のお医者さんで、相談所の担当者から「すごく良さそうな方だから、医師だし人気だけど申し込んでみて!」と言われ、申し込み、お見合いができることに。
お茶ではなくお寿司!?
いよいよお見合い当日。毎回そうだったのですが、基本的にプロフィールに書かれた事前情報と顔写真以外どんな人かわからないので、会うときは緊張しました。私は人見知りはしないものの、生理的に受けつけない相手だったり、話が続かなかったりするととにかくつらい! しかし、その人は清潔感的にも問題なさそうで、第一印象は好印象でした。
お見合い自体は指定されたホテルのラウンジで1時間程度お茶をしながらお話をする決まりになっているのですが、その人はなんとホテル内の高級寿司店を予約していたのです! 恐らく結婚相談所では、初回での食事はルール違反ですし、初対面なのにお寿司をご馳走してくれようとしていたことに、私はとても驚きました。
ただ、同じホテル内にあるお店ですし、予約しているのに断るのも申し訳ないと思い、私は彼について行くことにしました。
お寿司=喜ぶわけじゃない
「この方は、お見合いをするたびにこんなふうに女性をレストランに連れていっているのだろうか」と私は疑問に思って聞いてみると、「ただお茶をするのはつまらないし、僕がごはんを食べながらのほうがいいからそうしてる。お寿司は女性みんな喜ぶでしょ?」とのこと。
お相手の女性が、おなかが空いていなくてお寿司を食べられなかったら、どうしたのでしょう。見返りを求めず、奢るのが好きなだけだとしても、ちょっと自己中心的のような気がして、この男性と2回目以降会うことはありませんでした。
初対面の人と食事をするという経験がこれまでなかったことから気疲れしたうえに、高級でおいしいはずのお寿司の味も、帰宅するころには忘れてしまっていました。結婚相談所に入ってみたことは、自分の周りにはない価値観を知ることができたので、人生経験としてはよかったのかなと感じています。
著者/伊藤みり
イラスト/マメ美
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