こんにちは!保育士の中田馨です。新型コロナウイルスの影響で、なかなか帰省することがなかったかも知れませんが、今年は帰省する人も昨年より増えるかもしれませんね。そこで今回は、帰省するときに、じいじ、ばあばが孫にやりがちなNGな事例を紹介します。
孫が食べたことのないものを与える
「孫のために美味しいものを!」という気持ちで、じいじやばあばが良かれと思って孫にまだ食べさせたことのない食べ物を与えてしまった…!!というエピソードをよく聞きます。一昔前までは、アレルギーを気にすることはほとんどなかったのですが、今はそうではありません。「まだ、この食べ物は、この子には早いから食べさせていない」「アレルギーの心配がある」などの事情がある場合があります。
お孫さんが食べるものは、食べさせる前にパパやママに確認してくれると安心できますよね。お孫さんが帰省前に、「普段どんなおやつを食べているの?」「好物は何かな?」など聞いてくれるのも嬉しいものです。また、可能であればパパやママも普段食べている物や、用意してほしいものをあらかじめ知らせておくのもよいでしょう
子育てについて口を出す
時代の変化とともに育児は変化しています。例えば、育児にスマホを活用するパパやママも多くいます。「小さい子が見ても大丈夫なものだろうか」と心配になる気持ちはとてもよく分かります。もちろん、スマホばかり見ていると、子どもの成長発達の面で心配なこともあります。しかし、「スマホばっかり見せて」と言ってしまうと、パパやママもきっとよい気分にはならないでしょう。
「スマホばかり見せて…」という言葉ではなく、「じいちゃんと絵本読もうか」など、別のあそびに誘ってくれるような言葉がけだとパパやママも嬉しいですよね。お正月の帰省ですので、お正月ならではのあそびのコマまわしやかるた、坊主めくり、福笑い、すごろく、凧あげなど昔あそびをじいじやばあばに教わるチャンスですよ。
発達について口を出す
例えばよくあるのが、「もう2歳なのに、まだオムツしているの?」「ちょっと言葉が遅いんじゃない?」といった質問。おばあちゃんとしては何気なく言ったつもりかもしれません。「お父さんは1歳半でトイレに行ってたわよ」「マメに連れて行けば、すぐにおむつは取れるわよ」などのおばあちゃんの育児経験からの助言は、ありがたい反面、パパやママの不安をあおってしまう可能性があります。子どもの成長発達には個人差があります。血がつながっている親子だって同じようには育ちません。今のお孫さんの姿を認めることが何よりも大切です。また、育児の考え方も30年前と今では変化している部分もあります。今、精一杯育児をしているパパやママのことを認めてあげてくださいね。
お互いの感謝が必要
普段、お孫さんと関わることが少ない、おじいちゃんおばあちゃんです。しようとしていることは全て「お孫さんのために」と思ってしているはずです。その気持ちを受け止めることができるとよいですね。また、パパやママは当然のことながら、日々の子育てを一生懸命しています。帰省した時に見える「その時だけの姿」だけを評価するのは、やはりよくありませんね。その点を、大人全員が理解して、「ありがとう」の気持ちをお互いが持つことは、とても大切ですね。何より大切なのは、お孫さんが「おじいちゃん、おばあちゃんのお家に行って、とっても楽しかった!また行きたい!」と思う気持ちだと思います。
今回のテーマは「NGなこと」だったので、なんだか耳が痛いお話だったかもしれません。最後に、私自身が子どもの時、おじいちゃんの家に帰省した時のエピソードを一つ。おじいちゃん家の冷蔵庫には、必ずジュースが常備されていました。私の母は、普段ジュースを飲ませてくれなかったのですが、おじいちゃんの家にいる時だけは好きなだけ飲んでもOKでした。今思うと、母の「特別な日なのでOK」の決まりがきっとあったのでしょうね。